青いロードマップ「喜③戦士」
※青いロードマップの概略はこちら➡人生「喜怒哀楽」論✖「7年周期」論
次の道しるべは、「喜」三番目の「戦士」(15~21歳)・・・
違うけれども同じでいてほしいの「孤児」の時代との決別だ。
いよいよ、この違いで葛藤し、勝負を挑む時だ。
この勝負は、のちに訪れる5番目の「探究者」よりも
単純で、青く、1本槍であるが、
人生の旅で二度と味わえない貴重な輝きを持つ。
だから、時に人に勝つことが勝利だと
勘違いする時期でもある。
また、無垢から引き継いだ
「無条件、一体である」というエネルギーの満ち具合によって
この戦いの深意に気が付くかどうかが分かれる。
これまで身に付けた知性、情報、コミュニケーション力をフルに使って
違いとの葛藤を、プラスのエネルギーに変えよという神からの深意である。
プラスのエネルギーとは、
「違い」を超えた先に見える融合である。
その融合は、43~63歳の「哀」の時代という遠いところにあるが、
その芽は、この戦士の時代にある。
違いを超えて自分への承認ができるかどうかが
この時期にかかっている。
無垢の時代を十分引き継いだ旅人は、十分戦えるし
次の「怒の時代」の他者との関係へと発展させられる。
それが不十分だった旅人は、ここでは戦えず
自分の低さまで人を引っ張り込もうとする。
友人という仮面をかぶった嫉妬
恋人という仮面をかぶった退行
親という仮面をかぶった独裁者
つまり、
味方が敵になるし
敵が味方になる不安定な時代でもある。
それを見抜くものと
見抜けないものの差が表れるのもこの時期だ。
この不安定さは、
他者との違いを、敵・味方という二元論でしか見れないがゆえに
両極に振り子が触れるからだ。
これを、意識の狭さという。
そして、最後は、
これまでの最大の味方だった親さえも
ある意味敵とみなし超えていく時期でもある。
(いわゆる反抗期)
つまり、喜の時代での味方の代表が、親であるが
戦士の時代になるとそれ自体も超えていこうとする。
また超えなければ、
次の怒の時代は苦しいものとなる。
では、
「無垢」「孤児」「戦士」・・・
この3つの道標をなぜ「喜」と呼ぶのか?
それは、
この世に生をいただいた本能的喜び、
無条件の寛容と承認の中で、船出できた喜び、
人と自分の違いの葛藤を乗り越え
それをギフトと捉える喜び、
すべてシンプルに
自分対自分の世界を味わい尽くす
喜びの時代だからである。
なぜなら、
次の時代(怒)では
もう自分一人ではいられなくなるからだ。
生まれた時に受けた無条件の寛容・承認をバックに、
今度は自分自身への無条件の承認を創ることができるか?
これがこの時期の大切な役割である。
ケース①
彼は、環境が変わるたびに、
また、ある種の挑戦を成し遂げようとするとき、
必ずいじめっ子(年齢無関係)が現れる。
その度に、なんで自分はいつもこうやって
一人ぼっちにさせられるんだと絶望を抱くが、
それは、本来超えなければならなかった父親の化身であった。
父親を自分とは違うものと認識できず(させてもらえず)
乗り越えることから逃げ続けた結果、
父親がいじめっ子という代替人物として現れたに過ぎなかった。
子どもは、どんなに未熟であっても
時に親と闘う戦士を経験しなければならない。
この宇宙の法則を知った彼は
一人でいることは、孤独とは関係ないことに気が付く。
彼は今、一人を楽しみ
勇気をもって「孤児」からやり直そうとしている。
ケース②
彼は、朝起きられない。
起きようとしても難しいのだ。
学校も会社も起きられないという内的障害が付きまとう。
ところがある日、会社の社長と直接話ができる幸運に見舞われる。
話を聞いてもらえたのだ。
彼の心のとげだった、直属のモラハラ上司の話をすることができた。
社長は、すぐさま、君は悪くない。
私がバックについてやる。
と、力強い言葉を放つ。
実の親からさえも もらえなかったこの言葉は
一瞬にして彼の心を信じられないぐらい晴れやかなものにした。
どんなに素晴らしい言葉も
どんなに素晴らしい趣味も
このとげを抜くことができなかったのに・・・
第二の父親的存在(権威ある存在)である社長から
「君を認める」
「君を全面的にバックアップする」という言葉で
彼ははじめて「無垢」の時代の無条件の承認を味わうことになった。
(ちなみに彼は母子家庭である)
それほど無垢の時代の欠乏は、
何年も何十年も
その人を土から這い上がらせようとしないのだ。
(つまり、起きられない)
問い
あなたはちゃんとした反抗期を経験しているか?
人の成功に心からの祝福を送れるか?
「天下の事、万変と雖も吾が之に応ずる所以は喜怒哀楽の四者を出でず」 王陽明
[スポンサーリンク]
tag : 青いロードマップ
