樹下石上200・・・ミスリードと洗脳
学校で見た税の映画について教えてくれた。
この映画だ・・・
手前味噌で申し訳ないが、
うちの授業では、山本太郎さんや大西つねきさんや
三橋貴明さんの話をしていますので、
彼はすぐに見抜いたようだ・・・
この映画には洗脳が入っていると言った。
動画を見てほしい・・・
冒頭から、公債についてミスリードだ。
まず、公債を国の借金だと言った。
そもそも国の借金ではない・・・
政府の借金だ。
しかも、国民が返す借金ではない。
さらには、借金というよりは民間への投資といってもいい。
国は、政府と民間で構成されている。
片方の負債は、片方の資産だ。
つまり、政府の借金は民間の資産だ。
続いて、税の説明をするクイズ番組のシーン・・・
様々な税がある中で
一番に消費税を上げている。
しかも、消費税をあらゆる世代に広く公平な税という・・・
税の公平性とは、世代間のことではない。
所得が多ければ多いほど負担率を高くする
累進課税という仕組みが公平性を担保する。
(今は1億円を境に、逆累進となっている不公平さがあるが)
途中、累進課税の話も出て
訂正されるのかなと思ったが
途中でうやむやにされている・・・
法人税など一切出てこない。
消費税8%増税時、全額社会保障費に充てられると公約したのに
4/5が借金の返却に充てられていた政府の詐欺などみじんも出てこない。
確かに警察や消防などの
公共のサービスは税で賄われているが
桜問題やモリカケなど
税を私物化することへの問題提起など一切出てこない。
税は、財源という役割だけでなく
分配や景気の調整という役割も担っている・・・
動画発信の国税庁は、
確かに税を集めるのが仕事だが、
その親方の財務省が
「納税者としての国民の視点に立ち、
効率的かつ透明性の高い行政を行い、
国の財務を総合的に管理運営することにより、
健全で活力ある経済及び安心で豊かな社会を実現するとともに、
世界経済の安定的発展に貢献すること。」
がお役目なら、もう少し
そういった財務の不透明さをきちんと管轄してほしいものだ。
私たちは納税者は、納税の義務を負うだけでなく
監視する側でもある。
道路に穴が空いたりごみが回収されないのは
庶民納税者だけの問題ではなかろう・・・
後半では、スウェーデンの所得に対する税負担率50%の話まで出す。
まるで日本は低いとでも言いたいかのように・・・
もしくはもっと負担するように・・・
最後は、火事になっても消防車が来てくれず
地域住民に責められる主人公が惨めな姿で表現される。
冒頭から税のない世界へいざなった
黒ずくめの怪しい人物(現代版、喪黒福造っぽい)が
まるで、喪黒福造だ。
主人公が何かを懇願するように
彼を追いかけて終わる・・・
とにかく納めなければ、
サービスが何も受けられないぞというトーンで
全体が喪黒福造ちっく・・・完全な脅し映画だ・・・
学校で、しかも今から社会に出る生徒、子供たちが
これを見て何を思うのか・・・
想像に容易い。
お金の仕組みや徴収の仕方の矛盾、使われ方を
自分の頭で考えられないようにするための
まさに洗脳映画と言っても過言ではない・・・
学校とは、未来を築くために学びのではなく
横暴で矛盾だらけの為政者の仕組みを
恐怖心を植え付けることで従わせるためにある。
いかに何も考えず、無言でしたがわせるかを
仕込む場所なのだ・・・
「悪魔が勝利する唯一の方法は、
善良な人間に何もさせない事である」
イギリス政治思想家 エドマンド・バーク
theme : いのちあるものが いのちあるように
genre : 政治・経済
