夏、小満のころ⑨・・・からだから
「JUJUWORKS」というチーム名で活動はしていた。
佐野元春の曲「ジュジュ」からとっている。
とにかく創作すること、踊ることが大好きな仲間ばかりだった。
その同志数名と立ち上げた公演名は、
みなと考えに考え、「からだから」と命名した。
これでハード面、ソフト面両方つくれたことになる。
「からだから」は仮名の切れ目で2つの意味を持つ。
「からだ・から」は、
文字通り「からだ」での身体表現のこと・・・
「から・だから」は、頭で考えず、空っぽにして踊る・・・
立ち上げると決めてから
忙しい日々がつづいた。
舞台の手配・・・
パンフレット、チケット作り・・・
照明・音響さんへの手配・・・
作品創作、後援依頼、運営分担、集客・・・
全て一からだった。
作品作りは、夜中まで続くこともあった。
いまのようにインターネットもSNSもない時代・・・
作品に使う曲を求めて、何軒もCD屋を回ったり
マンパワー全開で、チラシを配り、チケットを売った。
自分たちの持っている経験と知恵を総動員したと思う。
ものすごく楽しかった。
この年、ちょうど三重県総合文化センターがこけら落としの年で
たしか、そこの小ホール(250~300名)を格安(半額?)で借りることができた。
舞台との巡り合わせも 本当に不思議である。

(からだから1)
どのメンバーも出し惜しみなどみじんもなかった。
あのときのエネルギーをどう表現したらいいだろうか・・・
だれにも命令などされてなくとも
「こうする」と決めた理想に向かって進んでいた。
三重のダンス文化を変える・・・
若輩者たち(笑)が集まって
勢いと笑顔だけが取り柄だったような気がする。
やれない理由を探す時間はもったいなくて
「何とかする!」ための方法だけを探した。
「必ずやれる」という根拠のない自信が自分たちを支えた。
それでも、なぜか企業戦士のような
ガツガツし過ぎた空気はなかった。
どこかそれぞれのメンバーの
凛としたのんびりさやマイペースもあって、
笑いが絶えない牧歌的な要素もあった。
出し切ることのすばらしさ・・・
29歳でメンバーとともに舞台をつくろうと思い立ち
30歳で自主公演の初舞台・・・。
けっして若いとはいいがたい。
でも、年齢は関係ない。
若い人に言いたい。
人生を楽しみたいなら
出し惜しみはやめるべきだ。
また、もったいぶるのもやめたほうがいい。
人生そんなに長くない。
そういうエネルギーの使い方をしていると
自分の周りにもそういう人しか集まらなくなる。
自分が何かをやると決めたら
自分から力を出す。
出し惜しみしない・・・
もったいぶらない・・・
先日の個性でも話したが、
出しても出しても枯渇しないのが
その人の本当の能力だと思う。
一度出し切ってみるといい・・・
それでもなくならなかったら
それがあなたの本当の力だ。
これも幸せになるひとつのコツなのかもしれない・・・
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
