十年、をちこち・・・78
おそらく私のような問い合わせが数多く寄せられていたのでしょう。
確か二人ほどの店員と話し、
ふたり目は、責任者らしき人でした。
意外にも若かったその電話口の声には
独特の冷静さとそれでいて金融機関らしい
けっして譲ることはなさそうな威圧がありました。
そして、さんざん話した挙句・・・
こう言うのです。
「でもね、あなたも本を売って
印税を稼ごうという欲があったんでしょ?」
「は、はぁ・・・」
クレジット会社の店員の言葉とは思えないその言葉に
それまでのこだわりがうそのようにぽかんとしてしまいました。
そうか・・・
そういうことか・・・
この一連の行動の結末はこういうことか・・・
名誉欲
金銭欲
わたしがこの世に来た目的はなんだ!?
何かを始めるときの動機が
自分の人生の目的に反した時、
こうして行動のすべては、
なかったことにされるんだ・・・
あの声は、店員の声ではない。
道を誤らせないための
わたしへの神さまからのメッセージだ・・・
本を出すことは悪くない。
でもその動機が大切なんだ・・・
クーリングオフされたのは
クレジットではなく、
わたしの心でした。
自分でも、あほな感覚ですが・・・
120万以上の借金を抱えることになった私ですが
どこか、晴れ晴れとした気持ちになっていました。
払っていこう・・・
受話器を置くころには
なぜかそういう心境になっていました。
theme : スピリチュアルライフ
genre : 心と身体
