BOOK BEST5 「ゆっくり問答」 サティシュ・クマール

「これまで支配的だったのは、
子どもや若者の頭の中にどれだけ知識を詰め込むのか、
という教育でした。(中略)
これまでは、頭(head)のHだけの教育だったわけですが、
本来は、それに心(heart)のH
そして手(hand)のHが加わって三つのHが揃っていなければならないのです。
(中略)
そして日本では四つ目のHを加えたい。
それはハラ(腹)のHです。」
「自然界を見てください。
それがなかったら生きていけないという
最も重要なものは全部タダですね。
例えば、空気を吸わなければ
どんなものも死んでしまいますが、タダです。
太陽の光もタダです。
水ももともとはタダですし、タダであるべきです。
同じように、もしも、
お金が生きるうえでそれほど必要なものならば、
やはりタダであるべきです。」










以前、「バガヴァッド・ギーター」(サティシュさんのすすめる聖典)の三位一体について書きました。
●ヤグナによって土を育てること
●ダーナによって社会を育てること
●タパスによって自己を育てること

※ヤグナ・・・創造によって(作物を収穫する)与えた損害をつぐない、それを埋め合わせする。肥料を与えたり、一年間土地を休ませること。 「失われた分を補うこと」
※ダーナ・・・私たちは誕生した瞬間から社会に育てられていることを忘れてはならない。育てられた代わりに、私たちは、自分の才能、労働、知識を、社会に対する贈り物として還すのである。 「頂いた分、お返しに与えること」
※タパス・・・断食・瞑想・学問・沈黙・休息や自然の中に身を置くことによって、私たちは自分の肉体と心を補強し活力を与える。 「自己に関する関心」
「自然と社会と自己は、三角形に結び合って全体を形成する。生活の中で、私たちは日々、この三つの側面に気を配る必要がある。そこには鍵となる概念が上記の三つある。」

いつも心の片隅に置きたい「三位一体」です。
