髪と櫛

自己肯定感を上げるための言葉が
毎日見れるように365日分書いてある本・・・
この本をパラパラとめくっていたら
「前髪を切るだけでいいので美容院にいく」とあった。
確かに髪は、「梳く」「梳かす」という。
木編に流す・・・
髪には邪気がたまりやすく、
梳くことによって穏便に流す・・・
そういう役目があるのだろう。
だから自己肯定感を上げるには、
まずは髪を整えること、
それからできればこまめに切ること・・・
それもできないのなら
せめて分け目を変えることもおすすめだ。
櫛と言えば「柘植」の木が有名だが、
柘植は、堅いのに弾力性があることで有名だ。
霊を軟す(やわす)・・・
櫛にはもともと
「奇(くすし)」や「聖(くしび)」と音が似ていることから
霊妙なグッズと捉えられていた。
桃の木が使われることもあるのもそのためであろう。
だから昔は、櫛の貸し借りを嫌がる子もいたが
今の子どもたちはどうだろうか・・・
それだけ意味深な櫛なので
男性が女性に櫛を送ることはプロポーズも意味するという。
日本の古事記にも
伊邪那岐命が、妻の伊邪那美命が差し向けた追っ手(黄泉醜女)から逃れるために、
櫛の歯を後ろに投げ捨てたところ筍に変わり、
黄泉醜女がそれを食べている間に逃げることができた
とあったり、
同じく「古事記」で
大蛇を退治しに出向く須佐之男命は
櫛名田比売を櫛に変えて自分の髪に挿した
とあったりする。
男女の悪縁を切ったり、
逆にいつまでもつないだりする呪術に
「櫛」は欠かせないようだ。
まあ、今時そんな古風な習わしを知っている女性も少ないが、
男性はやはり気を付けられた方がいいだろう・・・
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