令和buzz310・・・言い換え図鑑
今日何気に朝刊を見たらこんな本が・・・!
言い換え図鑑・・・

新聞広告に上げられている例だけでもとても参考になる。
✖「私のこと覚えていますか?」
◎「あのときお会いした大野です」
これは、カフェでご相談を承っている私も
「ん!?」と思ってしまうセリフだ。
おっしゃるその方は、
当たり前のように言われることだが、
言われたこちらとしては、
まるで意地悪なチェックテストをされているようで
あまりいい気持ちはしない。
✖「今はちょっと忙しいので」
◎「今週は厳しいですが来週でしたら」
これはわたしも気をつけねばならない・・・
しかし、押し売りセールスマンの電話には
無用の言葉だ(笑)
✖「つまらないものですが」
◎「気持ちばかりですが」
これもついつい行ってしまう言葉だ。
✖「私のことは気にしないでください」
◎「皆さんの意向に合わせます」
上のセリフは、何だかいじけているように見えて
かえってこちらが気を遣ってしまう・・・
語彙力の豊富さは、そのまま教養となる・・・
うちの塾でもあるある・・・がある。
まだ入塾して間もない生徒にありがちなのだが、
お土産のお菓子を配っってくれた生徒に、
「いらん」
「俺それ嫌い」
と平気で自分都合のことを言う生徒がいる・・・
そんな時、
「ありがとう、でも今はお腹がいっぱいなので、大丈夫です」
「ごめんなさい、それちょっと苦手なので・・・」
そんな断り方をアドバイスするときがある。
これはまさに、見えない学力・・・
ふっととっさに出るこの力は、
私たちの人生で実に役立つ教養だ・・・
どれどれ・・・わたしもこの本と購入して、
余計な一言を言わない老人に成長していこかな・・・
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theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
令和buzz241・・・白紙のホワイトボード③
今週の初め、お盆休みの連絡を書いていた
ホワイトボードの文字を消して、
ふいに、それまで書いていた
すべての文字を消したくなりました・・・
次は何を書こうか・・・と
思案している間に、
他の気になる仕事に思考を取られ
ホワイトボードはそのまま白紙のままになりました・・・
生徒が来る時間となっても
そのホワイトボードはそのまま・・・
まあ、しばらくそのままでいっか・・・
そう思っていた矢先、
ある生徒がこう言いました。
「先生、ホワイトボード何にも書いてないの不自然・・・
なんか書いてよ・・・」
意外でした・・・
自分が書いて置いてあるメッセージを
いつもそれなりに気にして
受け取ってくれている生徒がいるんだ‥と。
で、さっそく、候補の中から一つ書き始めます・・・
「よくすぐ書けるね・・・」
またまた同じ生徒・・・
(えっ・・・)
これも意外な回答・・・
で、書いた言葉かこちら・・・
「あなたはあなた以外の人にはなれません。
あなたになるために何を学べばよいかを
考えるのが学びです。2学期もがんばりましょう。」
中高生向きですが、
進路決定に入る生徒はもちろん、
何のために勉強すればいいのか
愚痴っている子にも響けばいいなと思います。
書く言葉・・・
話す言葉・・・
置いていく言葉・・・
それぞれにそれぞれの役割があり、
人を育てる・・・
私も育てられるこの言葉たちに
感謝しかありません・・・
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tag : 言葉
令和buzz240・・・白紙のホワイトボード②
その子は、2.3日学校を休みました・・・
やっと帰ってきたきっかけは
今ではすっかりと忘れていますが、
教室にその子を見つけたときは、
意外にもケロッとして
友達と笑いあっていました。
安堵と拍子抜け(笑)
同時に、
この不安定なこの子の心を、
そして、それぞれ鬱憤を抱えている他の生徒たちの心を
どうしたら強く安定したものにできるだろうか・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・
思案した結果、
空いていた後ろの黒板を使って
毎日、ひとつずつ詩を書くことにしました。
言葉は、当時私が持っていた詩集から抜粋しました。
相田みつお
須永博士
星野富弘
銀色夏生
(この人は、別の生徒との日記で教えてもらいました)
・・・・・
もう一体、誰のどの言葉を抜粋したのか
全く覚えていませんが、
毎朝、生徒たちがやってくる前に
その日その日、気になる生徒へのメッセージとして
どうにか合っている言葉を選んで書きました・・・
もちろん誰に向けたかの種明かしは
一度もしませんでした。
何日か続けたある朝、
HRが終わって職員室へ戻ろうとすると
例の家出の生徒が言いました。
「先生、今日の言葉、
私に向けて書いたんだよね」
ズバリ賞でした・・・
その時私は、言葉を置くことの
素晴らしい威力を体感しました。
威力というと何かあざといですが、
面と向かって話すこと以上に
日記で1対1でやり取りすること以上に
そっとおかれた言葉は、
たしかに大きな威力があるようです。
置かれた言葉は、
ただそこにあるだけです・・・
しかし、ささくれだった生徒たちの心は、
その言葉と全身でつながろうとするのです。
威圧めいた押し売りやうんちくのように
言葉が強引に彼らに近づくのではなく、
生徒の方から言葉に近づくのです。
そして、つながった言葉は、
3人称から1人称へと意味合いを変えます。
人の言葉ではなく
私の言葉へと変わり
その言葉が深く染み渡ります。
やがて、彼らを成長させ、
背中を前へと押し始めるのです。
それはまるで「焦点」を作るという感じです。
虫眼鏡が光を一点に集めるようです。
余談ですが、政府や組織が打ち出す
スローガンがなぜぼやけるのかは
これと真逆だからです。
一点から、拡散へとぼやけ、
虚像が生まれるからです。
話しを戻します。
「置いていく言葉には
話す言葉、日記に書く言葉とは違う威力がある・・・」
わたしはこうした経験から
それを知ることになりました。
で、長い前置きはさておき・・・
タイトルの「白紙のホワイトボード」のお話となります・・・
つづく・・・
tag : 言葉
令和buzz239・・・白紙のホワイトボード①
授業では、まったくと言っていいほど使いません。
主に連絡事項とメッセージに使います。
メッセージというのは、
テスト期間や入試など
その折々に
そっと置いておきたい言葉が出てきたときに
書いて、置いておくのです・・・
特別に質問がなければ、
本当に置いてあるだけです。

私がこの方法をとった元祖と言えば
もう今から30年にもさかのぼります。
とある私立高校で
1年間臨時採用で勤めていました。
その高校は、お世辞にも偏差値が高いとは言えず
日々どこかで重大な生徒指導が行われるような高校でした。
まだ若く未熟だった私ですが、
それでも2年生の担任を任され
日々、文字通り心も体も、丸ごと体当たりで
コミュニケーションを取っていました。
補佐でついていてくださった
7.80代のおじいちゃん先生がハラハラしつつも、
「あなたの思うようにやりなさい」と
私を温かく見守ってくださってことは
今でも感謝しかございません。
当時その高校では、生徒から担任へ
毎日 日記を提出することになっていました。
字数的には、B5かA4サイズの1/2ほどの量です。
50人の生徒から出されるその日の日記を回収し
赤を入れて夕方のHRには返す・・・
ほとんどの先生が
ハンコをポン!と押すだけで返却する中、
私には、苦い思い出からくるこだわりがありましたから
必ず数行の赤を書き入れて返しました。
また機会があればお話いたしますが、
その苦い経験から、生徒たちが書いてくるものに
ハンコひとつで返す気には毛頭なれなかったのです。
ただ、一日の空時間は限られていますので
一つ一つ読んで、赤を入れて返していく作業は
自分で言うのもおこがましいですが
本当に大変だったと思います。
そんな日々の中、ある生徒が家出をして
それっきり家に戻らなかった事件が起きました。
家から何十キロも離れた
おばさんの家に行ってしまっていたのです・・・
その生徒は、スポーツ推薦で入学したぐらいで
たしか国体の強化選手だったか、選ばれていたかで
その点でかなり優れていましたが、
家が複雑だったため、
とうとう嫌になって家出したのだと思います。
深夜に、私の家の電話が鳴りました。
その生徒からのSOSだったのです。
当時は、スマホもネットもありませんので
すべて固定電話でのやり取りです。
私はとるものもとりあえず
その数十キロ離れたおばさんの家まで
車で迎えに行きましたが、
本人は頑として出てきません。
仕方なくそばにあった公衆電話から
おばさんの家に電話して、
夜通し 細々といろいろな話をしました・・・
でも、帰らない・・・
その夜の その子の答えでした。
朝も白々と明けるころ
仕方なく私はそのまま学校に行き
普通にHRをし、授業をするしかありませんでした。
その子の席がぽつんと空いています。
思わぬ問わず語りとなりました・・・
ちょっと長くなりそうですので
明日もこの続きを書きたいと思います・・・
つづく・・・
tag : 言葉
令和buzz232・・・言葉で人は育つ
親御さんと子どもの関係が少し話題に上がりました・・・
「大人げない」
ある生徒は、よくある親子げんかで
親御さんにそう言ったそうです・・・
日常よくあることですが、
どうしても親御さんが子どもの上という意識が強く
彼らの上に立とうとして
親御さんの方が、
子どもっぽい強がりを見せる時があるそうです。
お気持ちはよくわかります・・・
これまで育ててきたという
愛情と自負がそうさせるのでしょうか・・・
ここで私は二つの言葉を出しました・・・
「負けるが勝ち」
「同じ土俵で戦う」
もちろん、子供は子供らしく
未熟な駄々をこねるときもあるでしょう・・・
しかし基本、子どもは親を見抜いているものです。
そして、いずれは抜いていくものです・・・
「老いては子に従え」
ちょうどその抜いていく時が
中学生頃です・・・
負けるが勝ちを悟らない親御さんは、
子どもとは別次元の土俵で
凛と待つことをせず、
子どもと同じ土俵で戦ってしまう時があります。
こうなるともうだめですね・・・
残念ですが、親御さんの負けです・・・
子供が成長した喜びを
別の土俵で凜として眺める度量・・・
これをを持たないと
子どもはどんどん親御さんの弱点を
見抜いていってしまいます(苦笑)
抜かれまいと必死にもがく親御さんをです・・・
夏休みももうあとわずか・・・
今年の夏休みは短いですね・・・
そんな中、うちは今日からお盆休みで
県内の実家に帰える生徒も多いようです・・・
子供の成長を
「目を細めて眺める」・・・
日頃仕事でお疲れのお母さんお父さんも
ぜひのんびりされてください・・・
隙間ができると
余裕が入ってきます。
きっと子供の成長が
すんなりと認められる心持になることと思います。
「老いては子に従え」
人を育てるのは、
自分
他人(世間様)
経験・・・
そして、言葉です・・・
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