「ただ声一つ」
前期&私立入試直前、真っただ中です。
その試験の内容の一つに、
作文があります。
この作文は、もちろん入試対策でやっているのですが、
意外な面で効用があります。
それは、書いた内容によっては、
子どもたちの内面がドバーっと出て、
ああ、この子はこんな風に
15年間を生きてきたのかぁと
感慨深くなる時があるのです。
例えば、
「これまであなたが一番大事にしてきたもの」
「コミュニケーションを通してあなたが気が付いたこと」
「あなたが役に立ったと思ったこと」
などのテーマでは、
ちょっとした孤独感やそこから立ち直った経緯が
たった400字や600字に込められてくるのです。
これは、同時に完成せさせていく面接原稿からの
シナジー効果も相まって、
子どもたちが、
吐き出していくこと、
アウトプットしていくことで、
一日一日成長していく過程を垣間見ることになります。
日ごろから、こういった活動が日常にあれば
もっと子供たちは自分を見つめなおす機会が生まれるのになぁ~
と思いますが、
今の学校のシステムは、
そんな悠長なことを許す雰囲気がないぐらい
子どもたちは忙しいです。
だいたい、かれこれ10年近くも
「学校」などの教育機関に
一日7.8時間行っているのに
こういった内面を見つめ
自己肯定感を育て
そしてそれを表現していく・・・
そんな人間本来の
芸術性が育たない教育っていうのは
全くおかしな話なのです。
「表現」というのは、
美術や音楽、技術など
そういった教科の枠を超えた内面的活動です。
人間がもともと持っている
尊厳のようなものです。
だから子供たちは、
髪型にこだわり
ファッションにこだわり
関わるゲームを選び
乗る自転車に凝り
聴く音楽を沁みこませているのです。
昨日ある生徒が
「先生、聞いてください!この曲ヤバいです。
絶対にバズります!」
と聞かせてくれた曲があります。
➡ロクデナシ - ただ声一つ[Official Music Video]
どうでしょう・・・
感受性をなくしているのは、
大人の方ではないでしょうか・・・
この曲を教えてくれた生徒は、
コロナ禍でも人を笑顔にできる
イベントプランナーになりたいと語ります。
「表現」
これが好きだとちゃんと言う自分軸・・・
こうしていることが好きだと言える多幸感・・・
自分は自分でいい、と思える肯定感・・・
人と比べる必要などない・・・
子どもたちにはもっと自分を出してほしい・・・
そして、自分に誇りを持ってほしい・・・
受験に唯一効用があるとすれば、
彼らのそう言った内面が育つことなのではないかと思います。
頑張れ受験生!
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theme : 心、意識、魂、生命、人間の可能性
genre : 心と身体
tag : 表現