秋、秋分のころ⑦・・・この地球に「3つの間」が与えられたわけ(4)
手間は文字通り「手」を使い、
時間は「待つ心」の妙を教えます。
味噌・醤油、酒が生まれるのは
すべて「手間」と「時間」のなせる業です。
では「空間」は何でしょうか?
「空間」は「からだ、身体」だと思うのです。
つまり、ヘソ、丹田を動かすこと。
「わざわざ会いに来ていただいて・・・」
「きちんと向きなおって話を聞く」
「ひざをつき合わせて・・・」
という価値は、からだを移動しないとできません。
どんなにバーチャルな世界が進んだとしても
私たちにからだがある限り、
この「わざわざからだを使う」という作業の魅力は
決して消えないでしょう。
例のeスポーツであっても、
もともと各家でオンラインでつながって、
キーボードをたたき、コントローラーを握りしめて
画面に向かえばことは足ります。
しかし、わざわざホールを貸し切って
観客まで集めて、本物のアスリートのように
「プシュー!」と煙(ドライアイス?)を浴びる
登場シーンをわざわざ演出してまで開催するのは、
私たちがいかに空間の魔力に惹かれているのかがわかります。
しかも、プレーヤは互いに向き合って(へそを向き合わせて)います。
本当の格闘技みたいです。
3D、VR、ARが進み、拡張現実, 仮想現実が広がりを見せても
この身体が空間を移動する醍醐味は私たちから消えることはないと思います。
これからは3D、VR、ARが進めば進むほど
この身体へのフォーカスは強くなると思います。
いえ、逆ですね。
からだから離れられないから
3D、VR、ARの技術が進むのだと思います。
私の周りには、その「空間」の達人が多いです。
思い立ったら車でひとっ飛び、東京への方や、
人づて、子供さんづてでも大丈夫なのに
わざわざ、伝言をされに見えたり、
足を運んで野菜を届けてくださったり
地蔵のことをブログに書くと
すぐに関の地蔵盆に足を運ばれたり・・・
「時間」が待つ心・・・つまり受け身の妙だとすると
「空間」は能動の妙でしょうね。
自らが「空間」を移動することで
「手間」「時間」を味方につけるわけです。
「わざわざ」という手間は
「待っている人」のこころを温める「時間」つくります。
「ありがたいなー」ということになるのです。
郵送やITが主流の世の中で
自分のからだを使って「空間」を移動することは
人生を楽しむ最大の方法でしょう・・・
自らが止まって風を待つのもいいですが
自らが動いて風を起こすことも「楽しみ」を生む方法です。
もうお気づきかと思いますが、この3つの「間」は
ひとつを楽しむと他の二つが連動し始めます。
そういう3つの間を私たちはこの地球上で与えられたのです。
効率や生産性も時には大事ですが、
そればかりでは、わたしたちのこころは
カラカラに乾いた砂漠のようになってしまうのです。
一見不自由に感じるこの「間」は、けっしてそうではなく
むしろ、使いこなせば我々に自由な風を吹かせる
素晴らしい「仲間」なのです。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
秋、秋分のころ⑤・・・この地球に「3つの間」が与えられたわけ(2)
私たち地球にいきる人間に
こうして与えられた3つの「間」(時間・空間・手間)は
きっと神様からのプレゼントです。
人間が使いこなせばこなすほど
どんどん見方になってくれる大切な「仲間」です。
私たちがこの3つの「間」を使いこなせば
肉体を持っていても自由になれるということです。
例えば時間・・・
確かに「今」という「時」をいきることはとても大切です。
後悔というのは、心が過去に縛られて今を楽しめないことですし、
心配というのは、未来に縛られて同じく身動きできない状態です。
「いまが大切・・・」
よく、スピリチュアリストはこのことを言います。
でも、時にその物言いが
とても薄っぺらいものに聞こえるのはなぜでしょう・・・
それは、わたしたちはこの「今」だけでは
人生に味わえないようにできているからです。
つまり、「今」だけが大切で、
時と時の「間」である、「時間」が
どうでもいいというわけではないからです。
いや、むしろ、「人生の玄人」は
いまを大切にしながら「時間の妙」を手の中におさめているのです。
よく「時間が解決する」とか
「時間薬」というように、
「時間」は私たちの「後悔」「心配」という毒を
中和してくれる大切など道具です。
時が経過する「間」がなければ
私たちの人生はもっと苦しく、つまらないものになるでしょう。
この「間」の妙が、私たちの本当の「悦び」なのです。
数時間、数日で終わってしまう「楽しみ」ではなく
神様の粋な計らいの「悦び」なのです。
人生そのものに制限(寿命)があることで
私たちはその制限を存分に楽しめます。
寿命がない苦しみは、若狭などに伝わる
「八百比丘尼(はっぴゃくびくに)伝説」でもわかります。
寿命があることで、私たちのいのちは輝きますし、
昔を思い出しては心が暖かくなったり、元気になったりします。
これは「時間」という粋な計らいがなれれば
味わうことができません。
そういう意味で「時間」は
人生を味わうのに欠かせない調味料のようなものです。
つづく・・・
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