お金の授業
発達障害グレーゾーンの彼も
ようやく社会人一年目を終えようとしています。
彼は今でも塾に来ています。
何を学んでいるのか?
それは、社会で生きること・・・
そのことについて学んでいます。
私が教育学部の時に、それを教える術を学んだか?
当たり前ですが、
やっているわけがありません。
発達障害についてでさえ学んでいないのに
そういった子供たちが社会に出たときの対処法を
どう教えるかなんて、
おそらく専門家の大人でさえ
ほとんどは手探り状態かと思います。
高校生の時、日々の体罰ともいえる宿題に耐え
晴れて卒業できた彼ですが、
本当の困難は、社会人になってからです。
社会人になれば、ある程度のお金が入ります。
それによって行動範囲も心の風呂敷も広がります。
また、基本純朴で素直な彼なので
よからぬ輩も近づいて、流されることもあります。
この一年、彼が出会った「天使と悪魔」
それに対して、本当に楽しむ力と断ち切る力・・・
実は、
誰もが通る社会人としての未熟さ+発達障害グレーゾーン
となって、いわゆる普通の子よりも困難が多いのも
このタイプの子たちの特徴でしょう。
そして、その時、
周りに適切なアドバイザーがいないのも
いまの社会の課題でしょう・・・
毎日のように報道される
連鎖する貧困
認識不足の同棲、出産
その貧困の中での虐待
そして、殺人
その大元は、学校では学べない「社会」の渡り方、
暴走する心のコントロールを知らなさすぎるゆえに
起きているといっても過言ではないでしょう。
かといって、私がその専門家か?といえば
まったくもってそうではなく、
たまたま卒業後、春に遊びに来て
「会社を辞めたい」といってきた彼と
試行錯誤しているにすぎません。
会社を辞め、職を転々とする・・・
もしくは、仕事に就く気力を失う・・・
彼が、必ずそうなるとは言いませんが、
そのことが、さきほどの
連鎖する貧困
認識不足の同棲、出産
その貧困の中での虐待
そして、殺人
という、
社会現象の小さな発端になりやすいとわかっているので
手探りで彼にアドバイスをし、話し合いました。
「遅刻が治らない」
「パワハラなどに対処する職場でのコミュニケーション力」
「車との付き合い方」(彼は車が大好きなので)
「異性との建設的な付き合い方」
「お金の扱い方」
時には、父親のように火がついてように
叱り飛ばしたこともあります。
実はこの一年、本当にいろいろなことがあったんです。
ここでは、一年経ったとさらりと書いていますが、
やっとのことで学校での困難を乗り越えた彼らにとって
実際の社会での困難は、
巷で言われる自己責任論と誘惑と挫折が相まって
もうすったもんだの一年でした。
学校とは、質も、深刻さも、範囲も違う
更なる大きな困惑と挫折、立ち直り・・・この連続でした。
発達障害の本にもよく書いてありますが、
学校でも大変だったこういった子供たちが、
社会に出た時の相当なギャップは、
「社会人なんだから一人でやりなさい」などと
決して軽く言えない現実が待っています。
たまたま、本当にたまたま、
彼が遊びに来てくれたこと
彼との付き合いが長いこと
何より彼が素直で話を聞いてくれること
そして、彼自身が立ち直り、堕ちていきたくないと強く思ったこと
それが、この一年会社を辞めずに済んだ理由でしょう・・・
今は何をしているのか・・・
①自分のお金の現実を知ること
②支出の無駄を知り、お金を貯める力を養うこと
③お金を守る力を養うこと
①については、自分でお金の管理ができるように
収支の現実をノートに書いています。
②は、①をもとに
出ていくお金をいかに減らすのかを考え始めました。
まずは現金を貯める感覚を養っています。
(その後は、そのお金との向き合い方や投資について学んでいきます)
③は、誘惑や時に詐欺案件を持ってくる友人や
ネット情報の見分け方を学ぼうと思います。
何度も言いますが、私がその筋のプロか?
まったくもって、ずぶの素人です(笑)
ただ、彼よりも少しだけ痛い目に合っていますし(笑)
少しだけ早めの経験もありますので
自分も学びながら、彼に伝えていくという流れになっています。
そして、偉大なこの方の膨大な知恵を拝借しながら
彼とともに学んでいます。

この領域では、もう生徒も先生もありません。
この社会を生きるための智慧を学ぶ
同志といってもいいかもしれません。
私の願いは、彼の今のところの弱点が
社会や悪人に利用されることがないように
彼に少しだけでも鎧を付けられればいいなと思っています。
お金に関してのことなので
彼も、やる気満々のようです(笑)
どうか応援してあげてください・・・
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令和buzz34・・・塾の卒業式
受験日も違えば、学年も状況の様々なので
塾終わりの日は玄関まで見送って
丁寧にこれまでのお礼を言ってさようならだ。
先日、あの発達凸凹グレーゾーンの生徒の塾最後の日だった。
➡平成の後ろ影⑦・・・発達凸凹(発達障害)
高3担任の先生のご尽力のおかげで
就職がすでに決まっている彼は
高校卒業のあと一か月間は、車校通いのため
実質学校も休みとなる。
4月から始まる会社では
どうしても免許がいるので
頑張らねばなるまい・・・
最近私が、YouTubeを始めたことも知っている彼に
最後にあの「10代・・・」シリーズのように
なんか書いていく?
と誘うと嬉しそうに「やってみる」という。
YouTubeに載せる許可も
彼のこれまでのいきさつも
発達凸凹グレーゾーンのことも
同じように苦しむ親子の励みになればと思い、
後から彼に相談した。
すると、
「ありがとうございます。
何もやましいこともないですし、
僕も同じ境遇の人、又は親御さん、
多くの人に広めてもらいたいのでどうぞ!
どんどん広めてください!笑
同じ境遇で苦しんでいる人もいるかと思いますし、
その人たちに励みになるといいなと思いますので
何卒、よろしくお願い致します。」
と返事が返ってきた。
彼も本当に立派になった(しみじみ)
私自身、彼と出会って6年・・・
正味塾に通ったのは
高1を除き約5年間・・・
彼からは実に多くの学びをいただいた。
そう書くと何か美しいお話のように聞こえるが、
時には怒号が飛び交う叱りもしたし
一緒に泣けてきたときもあった・・・
もう、涙と笑いと怒号の5年間だった・・・(笑)
そんな彼との5年間が
こうやって笑顔で終われることに心から感謝したい・・・
わたしは彼のおかげで
発達障害についての理解を深め
実践を重ね、経験を積ませていただいたと心から思っている。
Tくん、本当にありがとう・・・
社会人頑張れ!
遅刻はあかんぞ(笑)!
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