本当の「情」
私たちの中で、まだ魚座時代を終えていない場合、
水瓶のアクエリアスな時代は作れない・・・
ちょっとびっくりする表現だが、
本当の情は「死」を抱きしめなければできないということ・・・
暖かいこと
冷たいこと
私が初めて人に死を痛感したのは、
父方の祖父の死だった。
いよいよ保育園を卒業し、
明日は小学校の入学式という日、
名残惜しく保育園に遊びに出かけていた時のことだった。
家に帰ると、いつもいる父がいない・・・
母から
「おじいちゃんが亡くなったよ」と知らされた。
保育園児の足では少し遠い父の実家に駆け足で向かった。
祖父は遊びに行くと
いつも抹茶を立ててくれて
その中に砂糖を入れてくれて飲みやすくしてくれた。
8畳ほどの畳の部屋に、まるでドラマのように
白い布がかぶせられた祖父が横たわっていた。
そっと布をのけてみた・・・
青白い祖父の顔・・・
死とはこういう感じなのか・・・
お通夜で、祖父の体を清めるのに
皆が脱脂綿で体をふいていた。
私を膝にのせていた父が、
不意にその脱脂綿を渡してきて、
「拭いてあげな」と促した。
恐る恐るこわごわと祖父の体をふた拭きほどしたが、
もうそれ以上できなかった。
硬くて冷たくて本当に怖かった・・・
父はわたしに「死」を感じさせたかったのだ。
冥王星は、先に「死」が必要になる。
「死」を目の当たりにすることで、
私たちの中に何かが生まれる・・・
「死」を目の当たりにすることで
「生」に強烈な光を当てられる・・・
今いるこの空間以外に
ほかに空間がある・・・
それは何なのだ・・・
生きている側に死んだ側が共存している・・・
自他の境目を軽々と超えてくる生命の原理・・・
これこそが、本物の情、魚座の真の姿なのだ。
今の人類は、死も生もぼやけている・・・
私たちはもう一度「死」を取り戻さなければ、
新たな風の時代もアクエリアスの時代も
反転して2万6000年に戻されてしまう・・・
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theme : 心、意識、魂、生命、人間の可能性
genre : 心と身体
tag : 死と生と