秋、寒露のころ⑨・・・2年でわかる
何でも変わればいいというものでもありません。
とくに、お金が絡むと人はこうまで変わるのか
という事例がいくつかありますし、みてきました。
「2年の法則」
私はこう名付けています。
どういうことか・・・
例えば、ある本を読みます。
とても素晴らしいことが書いてあり感服します。
その人の2年が経過し、その後を追いかけてみて
そのまま変わらない人は、もっとお話を聞いてみよう・・・
そうでなく、えらく金儲け主義に転じていて
人相まで変わっていることがあります。
その人は、残念ですが敬遠しよう・・・
(キツネやイタチ、その合体が憑いていることが多いです)
これは、スピリチュアリスト、ヒーラーと自称する人に多いのですが、
変わってしまう人の中には、医者やノーベル賞受賞者にもいるようです。
先日ブログであげた2016年の記事をもう訂正・加筆しなければなりません。
二年前の記事と、11日に言われたことが
ここまで違うのはなぜでしょうか・・・
≪文藝春秋 2016年5月号 抜粋≫
本庶 がんにも自然治癒があるので、どんな治療をしても治る人が出てくることはあります。しかし、一例効いたとか二例効いたという話をしても仕方がない。そんな話を針小棒大に膨らませて、今でも日本で多額の研究費をとって研究をしている人はいます。その代表的な例が、免疫療法のひとつ、がんワクチンです。でも、僕は最初からこれは効くわけがないと思っていました。
立花 どうしてですか。
本庶 極めて単純な話なんです。たとえば僕が肝臓がんだとしましょう。僕のがん細胞の一部は常に死んでいます。その時、死んだがん細胞は抗原となって体内にばらまかれ、免疫系にいわば記憶される。
ワクチンとは、基本的に毒性をなくすか、弱めた抗原を体内に入れて、その抗原に対する免疫の応答性を高めるものです。しかしがん患者の体内には、すでにじゅうぶん抗原はあるはずなので、さらに何ミリグラムか知らないけれども、抗原を注射したところで、大した違いが出るはずがない。
≪2018年10月11日 読売新聞≫

➡朝日新聞デジタルでも・・・
子宮頸(けい)がんの原因ウイルスの感染を防ぐ「ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン」が現在、積極的に勧奨されていないことも取り上げた。「世界中で使われ、有効性があるという結果が出ている。WHO(世界保健機関)も非常に問題視している」とし、「ぜひすすめるべきではないか」と訴えた。
がんワクチンの定義が両者違うのか?
ウイルスは、変化が激しいため、
自分の免疫力によって防ぐしかないはずでは?
何か医療的な知識不足があるのか?
そもそもこれはわたしの読み間違いなのか?
ちなみに夢の新薬オプジーボに
疑問を投げかける実験結果もあります。
ノーベル賞のニュースでは
連日たくさん治っている人がいると見聞きしていたので驚きです。
➡近藤誠重要医療レポート2017.11
まず、厚生労働省承認の決め手となった試験結果です。
縦軸が生存率。
横軸が月です。
青がオプジーボ(一般名:ニボルマブ)、黄緑が抗がん剤群(Docetaxel)。

二年を超えると、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)の成果が
なぜかがくんと下がっています。
次に、承認後の結果です。

どうでしょう・・・さほど変わりません。
それどころか、21か月ごろからかえって悪い結果になっています。
こういう結果になっても、承認はなかなか取り消されないようです。
近藤先生は続けます。
「新薬の臨床試験は、製薬会社が巨額の資金を提供し、研究費をもらっている医師たちが中心になって実施します。そのため、有利な結果がでるようにと、種々のインチキが行われやすい欠陥があります。にもかかわらず、このように製薬会社に不利な結果(新薬無効)が出た場合には、信用性は完璧です。──この結果がオプジーボの真実、と考えていいでしょう。 」
このレポートとノーベル賞、
そして、二年前の記事と11日に出た新聞のニュース・・・
総合して、わたしたちはどう考えたらいいのでしょうか・・・
それぞれに明らかな解離があるとすれば、
どうして変化したのか・・・
と思うしだいです・・・
ゆく河の流れは絶えずして、
しかももとの水にあらず。
よどみにうかぶうたかたは、
かつ消えかつ結びて、
久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人と棲(すみか)と、又かくの如し。
ああ、無常・・・
権力は10年もたず、
富は3代もたず・・・
金が絡めば、人徳3年もたず・・・
やはり、拙くとも
自分の知性と感性で見極めるしかありません。
ああ、無常・・・
しかしながら・・・
希望が落胆に落ちていくこういう時には
使いたくない言葉です。
私は大した立場ではないですが
2年ごとに自己チェックを怠らないようにしたいです(笑)
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秋、寒露のころ③・・・教科と狂科
以前、文藝春秋2016年5月号で「知の巨人」立花隆氏と対談しています。
そこでは、アナウンサーの筑紫哲也さんが
いったんガンから復帰したのに
再発悪化しなくなってしまったことについての話が出ています。
立花さんは、筑紫さんとかなり親しかったようで
どうしてそうなってしまったのかという件・・・。
転載は禁じられているので、要約すると・・・
臨床実験の結果をどう見せるかは
「医療側」「製薬会社側」のご都合がある・・・
腫瘍の縮小率が50%より上であれば、
コンプリート・レスポンス(完全奏功)、
下であれば、パーシャル・レスポンス(部分奏功)というらしい。
場合によっては、
20%、30%でコンプリートとパーシャルを区切るらしいのです。
高血圧も、糖尿病もそうやって数値を医療側がいじることで
「病と健康の境目」を区切られてきました。
また、母と私が読んだ
近藤誠理論について触れている個所もあります。
人はどうせ死ぬのだから、
自然に任せたらいいという考え方もありだと・・・
高齢者の前立腺がんや膵臓がんなどは
何をやっても結局ダメという場合も多いし、
手術でかえって身体を弱めるだけ・・・
という場合もあると・・・
ただ、本庶さんの場合は
すべてがそうだとは言えないとも補足されています。
私たちはいろいろな意味で
本当に賢くならないといけません。
賢いとは、いわゆる偏差値的な頭がいいということではありません。
「素頭」・・・私は子どもたちにそう言います。
「素頭」とは、自分で情報を得て
考えて、工夫、判断できる力のことです。
それには、まずは「知る」ということです。
学校で、学ぶ勉強とは違います。
テストもありません。
自分次第です。
何が正しいのかではなく、
より良いものを選ぶ賢さです。
昨日も、子どもたちと腸内環境について
私が知っていることを伝えました。
血が作られるのは、骨髄ではなく腸であると・・・
千島学説です。
こういう時、
受験の理科と、
現実の生体との違いに
彼らは驚きます。
私は続けます。
「教科」はときに「狂科」になっていると・・・
あなたたちを、どこかの方向へ誘導するために
「教科」が存在し、「狂科」であることをふせられていると・・・
大変なのは、受験用の知識と
本当の知識を区別しなければいけない彼らです。
子どもたちは、Mのハンバーガーやドーナツなど、
大人になるにつれて、大量消費社会に誘導される食生活へと
誘われていきます。
一時的にそうなる時期はあったとしても、
再びからだや食生活を考えた時に、
基本となる知識を耳に入れておくことは
とても大切だと思います。
生まれた時から、大量消費社会の中で生きている彼らには
ぜひどこかでUターンしてきてもらいたいなと思っています。
さらに、本庶さんは言います。
免疫療法のひとつ、がんワクチンは、
最初からこれは効くわけがないと思っていた・・・と
かつて、しきりに学校で勧められていた
「子宮頸がんワクチン」をどう見ればいいのでしょうか・・・
医療も、教育も、農・食も・・・
子どもたちを取り巻く大切なことは
根っこでつながり、
互いが連動して動いていくものです。
分野の枠を超えた賢い「学び」が
これほど必要とされる時代もそうないと思います。
11月に津市で本間真二郎先生の講演会があります。
貴重なお話を直接伺えるありがたい講演会です。
インフルエンザのワクチンは
この方のお話を伺ってからでも遅くありません。
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秋、秋分のころ⑮・・・うまくいくからやるのか?
宙言でこの人の記事を見ていて思い出したことがあった。
今から10年前、
会社を辞めてお店をするかしないかに迷った私・・・
店をしてもうまく生計が成り立たせられるのか・・・
不安でいっぱいだった・・・
だから、指導霊の巫女さんに聞いてみた。
この方は実に厳しい・・・
二日酔いのまま、会社に出勤した時は
後ろから頭を叩かれた。
本当に叩かれたのだ(笑)
めちゃくちゃ痛かった。
とても怖い存在だが
ものすごく核心をついてくださる方だ。
「店をやってもうまくいきますか?」
すると・・・
「うまくいくからやるのか?」
・・・(それは・・・)
「それはずるいことだ。」
静かな、しかし重いことばだった。
そして、これ以上は言ってくれなかった。
どうやら、うまくいくから挑戦するというのは
彼方の世界ではずるく卑怯なことのようだ・・・
意外な回答だった。
でも、人生を生きることとは、そういうことなのか・・・
うまくいくからその場に身を置くのではなく
とにかく一生懸命やってみること・・・
そのことでしか、魂は磨かれないと・・・
前述の本庶さん・・・
若者たちに「6つのCを大切に」と掲げる。
「好奇心」Curiosity
「勇気」courage
「挑戦」challenging
「確信」conviction
「集中」Concentration
「継続」Continuation
自らのモットーでもあり、後進の若者たちへの激励でもある。
基礎研究のモットーは、
私たち人生の、そして新しいステージへ進む人
すべてへのメッセージだと思う。
一語一語味わいたい。
私のように軟弱で俗的な人間はそうそう、
人生の岐路には立たせてもらえないが
もし立った時には、本庶さんと巫女さんが示唆する言葉は重い。
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