令和buzz38・・・女優の力量
特に、主役の女優さんがいい・・・
なぜか・・・
独身なら独身の、
母親になったら母親の・・・
それぞれのまなざしがきちんと使い分けられる・・・
演じているのは同じ年齢でも
役柄の年齢に合わせてまなざしを変える・・・
まさに名演技だろう・・・
最近は、やたらとキレイだけが売りの女優さんが多いが
それだと私たちはドラマで冷めてしまう・・・
ドラマといえども、
それぞれの人間模様があり、
心を重ねたり、
反してみたり、
推測してみたり、
以外に集中する・・・
私は結構そういう見方をしてしまう。
だから、女優さんが奇麗なままで
見栄えばかりを装われると
どうしてもそちらの矛盾ばかりが気になり
思い入れが吹っ飛んでしまう・・・
そういう意味で
今回の朝ドラはなかなか集中力が切れない・・・
陶芸家という設定もいい・・・
火、土、水、風・・・
4大要素がすべて含まれる・・・
見ていてこちらにもエネルギーが伝わってくる。
ドラマでは、先日の
穴窯の炎のシーンが強烈に印象に残っているが、
私も以前信楽で焼いた器がある・・・
もちろん整形しただけで、
釉薬はお店のひとにしてもらったものだが
器を覗き込んだ時の模様が
まるで小宇宙だ・・・
私のお気に入りの器だ・・・

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theme : 陶磁器、陶芸、作陶、焼成
genre : 趣味・実用
樹下石上125・・・抗菌化する朝ドラ
ただ、最近その朝ドラ、大河ドラマを見て気になる・・・
めちゃくちゃきれいに描き過ぎていると・・・
特に、戦争がバックボーンに描かれるときに感じる違和感・・・
それは、明治の戦争でも、昭和の戦争でもだ。
母は、戦争を直に体験している。
絵空事ではない。
渡りきったその橋が、爆弾で間一髪
崩れ落ちる怖い経験もしている。
「怖い」というこの言葉をなにげに使ったが、
きっと私が書く「怖い」では言い尽くせまい。
そういうギャップが、最近のドラマにあるということだ。
戦後、GHQによって、全財産が没収され家もなくなり
6回も転々と親戚や知り合いの家を渡り歩いた。
家と財産を失って、失意した祖父と祖母、
そして、母の兄姉と一緒に転々としたらしい。
威厳のあった祖父が本当に寂しそうに見えたという。
小屋や屋根裏を間借りすると、大体一年もすると
出ていってほしいという空気を作られるらしい。
それが本当に惨めだったという話を
私は、何度も何度も聞かされている。
先の朝ドラを、母の話を思い出しながら見ていたし、
母自身も自分と重ねてみていたようだが、
戦後はあんなもんじゃない、と
半ば諦めたようにドラマの話をしていたのが印象的だった。
たしかに最近の朝ドラは、
どこか現実離れしている。
深みがないのだ。
別にめちゃくちゃグロテスクに描けばいいと言っているのではなく、
なにか、画一された美しさ、決められたルールの中で
きちんと収まって描かれている感じが
かえって、不気味ななのだ。
先の朝ドラでは唯一、一番下の妹がその暗部を描いていたが
それでも、三人兄弟すべてがみんないい人に拾われ
戦争への憎悪や悲しみはほぼなし・・・
われわれが、推しはかれる人の感情や奥行きを演じられるのは、
年取ったベテラン俳優のみ・・・
そこに制作者も頼りきっている感がある・・・
若手俳優も、きっと状況さえ作られれば
ドラマの中でぐんと成長するし、
私たちもそれを楽しみながら見られる・・・
戦争の現実と心象をリアルに描かないという意味で
ドラマまで官邸の忖度をしているのではないかと
勘ぐりをいれたくなる。
さて今回の朝ドラ・・・
オープニングのクレイアニメが素敵だ。

信楽は何度も陶芸体験にいっている場所だから実に楽しみ・・・
今回こそ、実感できる土臭いドラマを願いたい。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体