樹下石上 81・・・山口百恵さん
ここまで惹かれ尊敬した人はいません。
その方が、引退後はじめて本を出されました。
➡山口百恵さん 引退後初の著書発売
なぜそこまで尊敬の念を抱いたか・・・
恐らくこの人の生き方だったと思います。
今回の本も・・・、30年間作りつづけたキルトの作品集・・・
30年・・・気が遠くなるほどの歳月・・・
引退まじか、出版された「蒼い時」という自叙伝は
今も私の本棚にあります。
当時ハードカバーを買うお金がなく、
しばらくして、文庫で買ったものです。
そこには彼女の生い立ち、夫の三浦友和との出会い
芸能界でのエピソードなど
当時ベールに包まれていた彼女の内面が描かれていました。
自分を持つことのすばらしさ・・・
その凛とした心の在り方は、高校生だった私に
無形だが、偉大な何かを残してくれました。
「不動」
彼女にはそんな言葉が実に似合います。
多くの芸能レポーターが手に入れたくて仕方がなかった彼女の私生活。
下世話好きな彼らを横目に
かつてファンだった我々にも
ぶれずに待つ姿勢を伝えた人です。
あれからどう過ごされていたのだろう・・・
キルト集だが、だかからこそ伝わるそのぶれない生き方の、
あの人の本をもう一度手に取ることができる・・・
届くのが今から楽しみです。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
tag : 山口百恵
夏、夏至のころ⑫・・・懐メロ
暑い日が続くとついついおっくうになり
いつも膝丈より長くなってやっと重い腰を上げる。
今日がその日・・・。
朝はまだ涼しいから助かる。
日中の気温は、もう真夏か?
と思えるほど上昇する。
いつもと比べて暑くなる時期が
2週間ほど早いと思うが どうだろうか・・・
さて、
先日、ピヨさんと遠出をしたが
道々、ピヨさんが誕生日にプレゼントされた
「歌姫~BEST女性ヴォーカリスト~CD」を聞いていった。
ものすごく楽しませていただいた。
何曲かピヨさんの十八番が入っていたので
車の中は、歌声喫茶ならぬ、歌声車中となった。
いまの世代は、生まれた時からDVDがあるので
映像で歌を覚えることが多い。
しかし、わたしたち世代は、
映像で歌を覚えたという経験は少なく
「平凡」とか「明星」とかについていた歌本で覚えた(笑)
そうやって覚えた歌がたくさん入っていた。


文字から入った私は、性格も相まって
歌のよしあしを、「歌詞」のよしあしで決めることが多かった。
小学校の修学旅行では
もちろんカラオケなどなく
みんなが持ってきた歌本を回しながら
ちょっと背伸びをして
「いちご白書」をもう一度 とか
五番街のマリーへ を
意味も分からず声を合わせてうたったものだ・・・
中学の修学旅行も
新幹線ではなかったので
「いい日旅立ち」を心で歌いながら
窓を開けて、田んぼのあぜ道を行く人に
手を振って、応えてくれる人の数を数えた。
後ろで仁王立ちする担任に気が付かず
すぐさまこっぴどく叱られた(笑)
車で熱唱しながら、
文字で覚える時代と
映像で覚える時代で何が違うのだろうとふと考えた。
歌を作る側は、
初めから映像がないとわかっているので
歌を聞きながら情景が浮かぶように
言葉を巧みに、また詩的に駆使してある。
歌を聞いているだけで
情景だけでなく、においや音、肌触りなどが浮かぶ。
その歌を聞いていたときの昔の自分も思い出されて
懐かしいメロディ・・・「懐メロ」とはよく言ったものだ。
いまの歌はどうなのだろう・・・
リズムと音量、そしてダンスはあっても
メロディと情景がないと思うのは私だけだろうか・・・
何やらガチャガチャした歌ばかりに聞こえるのは
耳が年を取ってしまったのか(笑)
きっとこれからも耳を鍛えてまでも(笑)
いまの歌を覚えようとは思わないが
母の世代とわたしの世代が違うように
わたしと今の世代に違いがあるほうが
自然なことなのかもしれない。
それにしても70年、80年代の人は本当に歌がうまい・・・
(当時19歳の山口百恵)
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体