令和buzz339・・・昔話前編 ~塾人が親御さんを叱る時~
親御さんに意見したり、
ましてや親御さんを叱るということに
気が引ける場合が多いでしょう。
私の場合、
意見をすることは比較的できた方ですが、
どうしても親御さんを叱らなければいけないときに、
きちんと叱った経験をしたのは、
やっと35を超えた頃でした。
今日はその昔語りをしたいと思います。
そのお母さんは、いつもお会いすると、
どこかおどおどと自信なさげだったのですが、
不気味なほど内面の奥の奥に
何か奇妙な乱暴なものを感じる・・・
そんな違和感を覚えていました。
通りいっぺんの成績のお話をするときは、
その乱暴さが出てこないのですが、
ある時とうとう
その乱暴さが出てしまう場面になってしまったのです。
20年ほど前のお話ですので
細かなところはあいまいかもしれませんが、
たしか、こんないきさつでした・・・
それが、子供さんの受験も近づき
いよいよ合否の現実味を帯びたお話をしたときでした。
その生徒さんは女の子で、
第一志望の公立の高校に行けるかどうかという
ギリギリの実力でした。
それは、直前の私立を受験しようというときの
二者面談でおきました。
その私立は、いわゆる名が通っている高校で、
もちろんコースは複数ありましたが、
その高校名を出せば、
いわゆる「面子」がたつという高校でした。
この「面子」という言葉は、
お母さん自身が何度かさりげなく触れた言葉でした。
私は、受験に関してこういう言葉は、
本当に警戒する言葉です。
しかし、話がそれ以上膨らまなかったので
そのままで流しておきました。
ただ、お母さんの期待とは裏腹に
その高校はギリギリ・・・というより
かなり厳しい状況でした・・・
場合によっては、公立一本になりかねない状況でした。
お母さんは、どちらかというと
生徒さんが第一志望にしている公立高校は気に入らず、
その、名の通った私立の方がよさそうでしたが、
本人はその公立でやりたいことがあって
決して初心を曲げませんでした・・・
お母さんがなぜ生徒の第一志望校が
気に入らなかったのか・・・
それは、お母さんが中学だったころ、
その高校は、決して評判がよくなく
いわゆる「面子」が立つものではなかったからです。
時代が移り、その高校の実態は大きく変化していました。
実に面倒見の良い、就職率も高い
まじめな高校の変わっていたのですが、
お母さんのイメージは、ご自身の中学校時、
大昔のままでした・・・
そんな状況下で、ちょうど今頃の時期の面談で
お母さんはある言葉を発したのです。
つづく・・・
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