令和buzz6・・・サンナ・マリン首相の教養
最も脆弱な市民がどれだけうまく対処できるかによって測定されます。
私たちが尋ねる必要がある質問は、
誰もが尊厳のある生活を送る機会を持っているかどうかです。」
これは、フンランドのサンナ・マリン首相が述べた
新年のメッセージです。
昨日の安倍首相の年頭所感と比べると
教養の差は悲しいほど歴然です。
彼女は、昨年12月に
同国史上で最年少の女性首相(34)となった人です。
それだけでなく、ウクライナのオレクシー・ホンチャルク首相(35)を抜き、
世界最年少の国家指導者となりました。
フンランドにとって女性の政治家は珍しくなく
昨日の「世界ジェンダー・ギャップ報告書2020」では、
総合第3位の国ですから、
政治分野への女性進出は
日本とは比べ物にならないほど当たり前で、
首相も彼女で3人目です。
また、今回のサンナ・マリン首相の組閣は、
他の4党と連立政権を組んでおり
5党の党首は全員女性。
うち4人が35歳以下。平均年齢47歳。
ちなみに日本の現政権は、平均年齢は61・6歳
しかも、内閣の構成は、12人の大臣が女性。
男性は7人。
なんと6割近くが女性なのだ。
性別、年齢と掛け合わせてフリーが進んでいます。
これで、フィンランドの連立内閣は女性12人、男性7の構成になるな。
— 岩竹美加子 (@mikakoiwatake) 2019年12月8日
首相を含む5人の女性大臣は、党首でもある(社会民主党、左翼同盟、中央党、緑の同盟、スウェーデン人民党)。32歳が2人、34歳が2人、55歳1人。
派閥・世襲の腐敗おじ(い)さん政治とは、程遠い政治のあり方、いいわあ。 https://t.co/xKoJQazkJf

なんと進んだ国だろう・・・
日本の政治分野の「ジェンダー・ギャップ指数」は、0.049!
(男女平等が実現できていれば1、全く不平等な場合を0)
政治分野の順位は144位で、みごとにワースト10。
では、マリン首相の経歴を見てみよう。
2006年より積極的に政治活動に参加(フィンランドでは10代から青年組織を通して政治に関わっていきます)
2012年…タンペレ市議
2013年~2017年…タンペレ市議長
2017年~2021年…タンペレ市議
2014年 ~2017年…社会民主党、第2副党首
2015年…初出馬で国会議員に当選(フィンランドでは市議と国会議員を兼任できます)
2017年~ 社会民主党、第1副党首
2019年6月~2019年12月…交通・通信大臣
2019年12月~…首相
彼女は親のアルコール依存と離婚、貧困を経験し、
その後母親とその女性パートナーと生活。(レインボーファミリー)
義務教育では成績は振るわなかったというが、
高校時代に改善。
自治体の施設に自分の居場所や仲間を見つけ、
その後様々なアルバイトを経て家族初の大学生となり、
政治の道へ進んだのだという。
➡フィンランドで「世界最年少34歳の女性首相」が誕生…それでも“若さ”と“女性”が注目されないワケ
彼女の経歴と、冒頭のメッセージ・・・
彼女一人を拝見しただけでも、
どれほど日本がいのちに対して
遅れた政策をしてるかがしみじみとわかる。
世襲・派閥の勢力争いと国民を貧困化させる増税・・・
大企業と富裕層にしか優遇しない政策・・・
システム害・中年害・老害だらけの日本の政治に比べれば
なんと差のあることか・・・
ただ、日本とよく似た政治家も世界にはいるようだが・・・
➡フィンランド新首相は「売り子」 エストニア内相の発言に批判
しかしこの国は、「エストニアの面目をつぶすもの」として
すでに大統領自らが謝罪しているだけ希望がある・・・
子どもを産まない方が悪いとか
いつまで生きているんだと発言する財務大臣に対して
誰もストップをかけられない国とは違う。
もちろん女性であれば何でもいいというわけではないだろう。
日本でもアイドル上がりで
客寄せパンダのような不勉強な議員はいる。
また、男性政治社会におもねるだけの女性議員もいる。
しかし、有能な女性や市井の女性の声が
男性老害議員の派閥や世襲で阻まれていることも事実だろう。
日本のジェンダー指数をもう一度見てほしい・・・
政治 0.049 144位
経済 0.598 115位
教育 0.983 91位
健康 0.979 40位
総合 0.652 121位
(1に近いほど平等、0に近づくほど不平等)
政治・経済だけが低いだけだろうという人がいる・・・
でもそれは違う。
「政治」が特に致命傷なのが
この国の大問題なのだ。
なぜなら・・・
「経済・教育・健康」は、そのどれもが「政治」に決定権があるからだ。
特に、「経済・教育・健康」は
「いのちあるものがいのちあるように」できるかどうかの分野だ。
政治は、その決定権を使って
予算や人事、方向性を決めるのだから、
どれほど政治分野が大切かお分かりだろう・・・
わたしは、このいのちにかかわる施策政策は
男性でなく、女性が多くかかわるべきだと思っている。
女性は、本能的にいのちを慈しむ傾向にある。
(女性がすべてそうだというわけではありません)
それが証拠に、近代に入って、
戦争開始を決めてきたのはすべて男性だ。
(男性がすべてそうだということではありません)
今日の歯衣なし宣言・・・

どうか、サンナ・マリン首相の新年メッセージの全文を
翻訳機能を使って読んでみてください。
特に、日本とは反対に
人(国民)と知識への投資に力を入れていることがわかります。
そして何よりも、
低所得者などの弱者へのまなざしや
環境的国際貢献を忘れないと言っていることも
私たちの心を温めます。
文字通り、新年から心洗われる美しく力強い言葉です。

つづきはこちらで・・・
➡サンナ・マリン首相の新年のメッセージ、31.12.2019
教養は文に現れる・・・
私も気をつけます。
ちなみにフィンランドは早々と
ベーシックインカム(BI)を実験している国です。
結果も好結果だったようです。
➡フィンランドのベーシックインカム
theme : いのちあるものが いのちあるように
genre : 政治・経済
tag : フィンランドBIジェンダー・ギャップ指数
