樹下石上161・・・国が弱者に寄り添えないわけ
肝の部分だけ載せましょう・・・
「まとめると、現在の日本民族には6つの源流が考えられます。まず、アイヌ系と南島人で、古モンゴロイド系の縄文人の末裔です。2つめは倭人で、彼らの多くは稲作農耕民と海の近くで舟運に従事し、漁をして暮らす海民です。3つめは南方系海洋民で、その主力は黒潮に乗って北上したマレー系海民とみられています。今日のフィリピン人、インドネシア人の源流に連なる人びとです。4つめは、朝鮮三国からの渡来人ですが、その主力は倭人系です。5つめは、中国の江北地方から朝鮮半島を経て北九州に渡ってきた新モンゴロイド系で、大陸の北方に住む漢人系の人びとです。6つめが北方系騎馬民族(新モンゴロイド系・ツングース族)で、ヤマト王朝を建国した天孫族にもこの流れが入っています。
このように、日本民族は、異なる時期に、相次いでこの列島にやってきた、さまざまなモンゴロイド系の混交によって形成されました。いくつものモンゴロイド種の、数万年以上にわたる複雑な混血の結果が今の現在の日本民族なのです。純粋かつ一系(ひとつの流れ)の日本民族というものは存在しません。」
「もっとも古くから日本に住んでいる現在の民族は、縄文人の血を引くアイヌ民族です。近年、分子生物学や遺伝生物学がめざましく発展し、人類学にも大きな影響をおよぼしています。地球に住む「ヒト」の歴史が科学的に解明できるようになったのです。
たとえば、アイヌの人たちの血液からDNAを調べた結果、日本最古の民族である縄文人のDNAと非常に近いことがわかりました。これを根拠に、2008年、国会で「アイヌ民族を日本の先住民族とすることを求める決議」が満場一致で採択されました。
日本列島の最初の住民は、数万年以上も前にやってきた人たちです。あえて言うなら、その末裔である縄文人こそ、私たち日本人の直接の祖先なのです。縄文時代の終わり頃から続々と侵入してきた稲作民たちの中には、自分たちを天照大神以来の皇統を受け継いでいる天孫、すなわち天津神(あまつかみ)の子孫であると主張した人たちがいました。しかし実際は先住民を次々と征服し、自分たちの王朝を打ち立てた侵入者(インベーダー)でした。
ヤマト王朝を建国後、万世一系と称する天皇制の皇統譜(こうとうふ)を作成し、それを『日本書紀』、すなわちヤマト王朝の自分たちに都合のいい歴史をつくり上げて、「正史」としたのです。歴史とは必ずしも「本当にあったこと」の記述ではなく、その時々の権力が自分たちに都合よく創り上げるものなのです。
ヤマト王朝すなわち天皇制国家が生まれたことにより、先住民族に対する抑圧と差別が始まりました。天孫族は、自分たちとは異なるルーツをもつ人々を「化外(けがい)の民」とし、国家の支配体制から差別し排除しました。
そうした先住民は「土蜘蛛(つちぐも)」と呼ばれ、各地の山中で自給自足の生活を送りました。さらに、最後まで抵抗したアイヌの人々を住んでいた土地から追い出し、賤民としてあちこちに分散させました。
そして、律令制によって天皇制国家を法制化し、公地公民制と身分制度を確立したのです。東北地方の「蝦夷」と南九州の「熊襲」(ヤマトに降伏後、「隼人」と呼ばれる)は反乱を起こしましたが、圧倒的な力の差によって押さえつけられました。このようにして、律令制にもとづく天皇制とは民族差別の制度化のなかで構築されたものなのです。」
今の政府が、弱者の寄り添えない理由の根源は、
もともとインベーダーだからです。
そして、弱者を征服した者たちだからです。
現政権に限らず、
ヤマト王朝より、現政権まで、
きつい言い方をすれば、
日本というシステムが弱者に寄り添ったことは
一度もなかったということです。
いえ、もっと言えば、
現在先進国と言われる国の歴史はほとんどがそうでしょう・・・
この地球上で文明と呼ばれるものは、
弱者を虐げ、抑圧したことで発展しました。
19世紀までは、武力で、20世紀21世紀は、
それに加え経済で征服したにすぎません。
どんな歴史ドラマを見ても
相手を席巻しようと思うとき
金と武力を押さえるのはそのためです。
人類史上はじまってから、
愛情で人々を包み込んだ文明はひとつもないと言えます。
だからこそ、成し遂げる価値があるがあるのです。
何千年とできないことを
人類の本能だからとか欲望だからと
したり顔で言うことは容易いですが、
その何千年といわば退化し続けている人類を
何とかしようと諦めずに頑張っている人もいます。
今日はその勉強会に行って参ります。
➡愛知県名古屋市 お金のいらない国のつくりかた 大西つねき×長島龍人 in名古屋
せめて一隅の光となれるよう・・・
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
tag : 日本人はどこから来たのか大西つねき長島龍人
