樹下石上 96・・・コップに中に入らない人
こんな例え話をしてくれた。
ビールが注がれたコップの淵を丸くなぞりながら
「この淵に座らない人が多いのよね」
コップは例えだ。
中が、おぼれるとわかっていても果敢に問題に取組む当事者・・・
外が、問題は指摘するが、何もせず傍観者でいる人・・・
そして淵に座る人は、傍観をやめ
自分から問題に関わろうとする人・・・
当時確か文科省の仕事にかかわっていた恩師は
おそらく、熱く冷静に、コップの中にいた人だろう・・・
世の中に何か希望のような新しい動きが沸き起こると
その話題に乗っかってはいるが、核心に迫るわけでもなく
ましてや、行動に移すわけでもなく、
茶化して、ボカシて、そのシンパを引き連れて、
とうとう新しい希望の芽をだめにするインフルエンサーがいる。
そして、人気欲、発信欲、生き残り欲、金銭欲、知識欲 !?・・・
わけのわからない欲を加えて、
コップの外でしか騒がない、たちの悪い知識人もいる。
ネットでそういう人の文を読むと
文面の奥で、ナゾの開き直りの余裕さ、
解決策放棄のニヒルな微笑み...
そんなものが垣間見れる。
それが、その人のスタイルなのか、
やり方なのかそれはよくわからない。
また、私の頭が固いのか、了見が狭いのかわからないが
そういう人は、世の中を良くしようと一肌脱ぐ気配はなく
いったい何がしたいのかわからない風に映る。
しかし、いっぽうで、
そうやって摘まれそうになる新しい息吹を
コップの中で、何とか芽吹かせようと頑張る人もいる・・・
さてさて・・・
人生有限...可能な限り、どちらの世界に加担するのか・・・
自問する・・・
わたしはやはり、コップの中、
いや、せめて淵で生きていたいと思う。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
