春、清明のころ⑨・・・「~のせいで」と「~のおかげで」(2)
雲泥の差になります。
なぜか・・・
それは、前者が、因➡果
後者が、果➡因となるからです。
前者の「果」は、生きている本人からすると「果」だけのつもりで話していますが、
実は、次の「因」のレベルを下げてしまっていることに
気が付いていません。

どういうことか・・・
図Aがそうです。
「~のせいで」➡「こうなった」
一旦これで終わるのですが、
「こうなった」の周波数は、「~のせいで」より一段下がります。
階段で一段下がるようなものです。
なぜか・・・
すでに「果」が愚痴になっているからです。
つぎは、この愚痴が「因」になってしまいます。
この下がったステップがさらに「因」になりますから
つぎの「こうなった」もまた下がってしまいます。
それを何回も、何か月も続けていくと
図Dのように、カルマのリングになるのです。

ハツカネズミがランニングリングを走ってくるくる回すように
何度も何度も同じところを回ります。
ただそれは、上から見た図ですので、
横から見ると、螺旋階段をどんどん下がってることになります。
下向きのスパイラルでにっちもさっちもいかなくなります。
どこかで、「あきらめる」「ゆるす」「ほっておく」、
もしくは➡絶望名言で笑い飛ばさない限り、
このスパイラルは止まりません。
いっぽう、「~のおかげで」のほうは、
今ある状況を結果とあきらめて、
「おかげで・・・できるようになった」とプラスに接続します。
つまり次のステップの「因」のレベルが上がるのです。
図でいくとBになります。
「因」があがり、ふたたび「おかげ」精神でいけば
「果」はまた上がります。

こうなると、螺旋階段もAと違って上へと伸びていきます。
さて、二つを比べると図Cのようになります。

お気づきでしょうか・・・
Cの左が「せいで」、右が「おかげで」です。
スタートが同じ高さですが、
下がると上がるの違いは前述したとおりです。
しかし比べてみてください。
左と右とでは、はじめから2段の違いになります。
しかも右は、スタートであるカルマを昇華して
みごと上に上がっていますから(赤上向き矢印)
同じレベルのスタートだったにしても、ベクトルが違いますから
2者は、どんどん別の世界へ進み始めます。
これを長い年月繰り返していると
もう、価値観も、住む世界も変わります。
これが、「せいで」と「おかげ」の大きな違いです。
日常のたった一言の違いで、口癖の違いで、
2者はこれだけ変わってしまうのです。
さて、みなさんはどちらを選びますか・・・
いつまでも「~のせいで」にこだわりますか?
お気持ちはわかりますが、
どうせ「せいで」をいうなら、一段上がってから
「あの頃は、人のせい、物のせいにしてばっかだったのよね~」と
過去を笑い飛ばすために使ってください。
これからの時代、だれもが「~のおかげ」でのほうが
生きやすくなります。
はじめは、顔が引きつりながらの(笑)
「おかげ」でも大丈夫です。
そのうちそれが当たり前になります。
「おかげで」を口癖にして、見過ごしがちな
日常にあるたくさんの幸せを発見していきましょう。
「はじめに言葉ありき」です。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
