冬、大寒のころ⑧・・・待って眺めること
いまの医者は今でいう獣医のような存在だが、
17世紀半ばのこの時代は馬の値段よりも
安く売り買いされる「奴婢(奴隷)」の身分・・・
その主人公が王様の主治医になるまでのサクセスストーリーだ。
実在の人物をモデルにしたドラマで
これがなかなか面白い・・・
望聞問切・・・
これは漢方医の診察の基本を漢字一文字で表したものです。
望診とは、患者さんの様子を見て観察することです。
表情、姿勢、体の歪み、目の動き、喉の様子、口の乾き具合、
舌の様子、足のむくみ、皮膚の状態などなど目で見て観察します。
聞診は昨日も書いたように耳で患者さんの情報を集めます。
声のトーン、呼吸音、心音、足音などです。
問診は、質問して答えてもらいます。
いつからどこがどうあるのか、どんな時に調子悪くなるのか、
どうしたらその症状は和らぐのか、などいろいろ聞きます。
そして切診。切るのではなく、実際には触って調べます。
体の冷えや熱感、リンパのはれ、脈の力強さ、
お腹の圧痛、腹力などです。
これは何も漢方医だけでなく
私たち教育に携わる人間も
この最初の3つはとても大切です。
見て、聴いて、問う・・・
そんな感じでしょうか・・・
先週の土曜日から始まった塾のドラマの「みかづき」でも
よく似たシーンが出てきます。
あまり落ち着きがなく
勉強ができない子は
目がキョロキョロしてしまう・・・
だから集中できるように
相撲を取ったりして、
キョロキョロした目を定めてあげる・・・
その後どうするのかという問いに対して
主人公の大島五郎は
「ほっておく・・・」
そう応えます・・・
待つんだと・・・
親御さんの中にはこの「待つ」と
「眺める」ということが苦手な人がいます。
すべて先回りして自分がしてしまう・・・
なのに「この子は自分から進んでしようとしない」と嘆かれます。
あたりまえの結果です。
これでは子供は育ちませんから・・・
教育ではこの待つという作業が一番大切で重要です。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
