冬、小寒のころ③・・・日本の空は日本のものじゃない
それは、2014年に書かれた本で
矢部さんという方が書いた本でした。
「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」
学ぶ素人としては、
こうやって証拠の文書を上げながら
今の現実を知らせてくれる本は
涙が出るほどありがたいのです。
わたしたちには日常があり
証拠の文書を、探す方法のあてなく
時間もないものにとっては
こういった本は、「知」の宝となります。
また、こういう本に出会うと
学校の教科書がいかにトンチンカンで
時には「狂育」にすらなっているとつくづく感じます。
例えばこの図・・・
帝国書院版 地理の教科書からの抜粋です。

この図を見れば誰でも
「ああ、日本の上空もこうなっているんだね。
各国そうやって境界を分けてるんだね・・・」
子どもだけでなく大人だってそう思うはずです。
「だって教科書に書いてあるもん」・・・です。
ところが事実は違います・・・
違うだけでなく、そのまちがいを刷り込むために、
また、本当の事実から目をそむけさせるために
教科書はあるのではと勘ぐりたくなります。
一例が、横田空域です。

この横田空域は、米軍に支配され
米軍の許可なくの日本の航空機は飛ぶことができません。
このブログを読んでいる人で
この事実を知っているのはいったい何人いるでしょうか・・・
わたしも、この本に出会うまでは知りませんでした。
上から見れば、

この地図の左側(東側)がそうで、灰色が境目となります。
この横田空域は、支配だけでなく
仮にオスプレイが墜落しても
原因の追究や補償などがされることはありません。
実際に、1977年横浜の緑区で
米軍のファントム機が墜落し、死者まで出ていますが
報告書が出されただけで
乗員、米国には何のお咎めもありませんでした。
米軍の空域は、日本政府が手出しできない領域なのです。
ちなみに、横田空域だけでなく
東京のど真ん中六本木にも米軍のヘリポート(米軍基地)があります。
じゃあ、この横田空域だけかというと、それも違っています。
有名なものに、岩国空域というものもあります。

もちろん沖縄もそうです。
また、本土でも「低空飛行訓練ルート」というのが
全国に存在しています。
この図です。

アメリカは、自国でも危険すぎて実施しない住宅街の低空飛行を
日本なら実施しているのです。
このルートに行くまではもちろん「空路」を使いますので
日本は実質、教科書の言う「領空」がないことになります。
重大なことは、この米軍管理空域では、
日本の国内法が通用しないという事実です。
こういう矛盾を抱えながら
子どもたちに受験の知識を伝えるのは、実にもどかしいです。
私の場合、ひとつを伝えるのに
「受験用」と「事実版」とセットで伝えますので
倍時間がかかります(笑)
「知らぬが仏」
たしかに人生にはそういう一面もあるでしょう・・・
でも、その「仏」を、戦後70年余り続けてきた結果が今の日本です。
大人の日和見が、無知が、触らぬ神に祟りなしが
今を作っていると考えると、何か感じて当然ではないでしょうか・・・
ちなみに、矢部さんは触れていませんが
この低空飛行ルートが、昨今の人工災害の地域とかぶっているのは
決して偶然ではないと 私は思っています。
なぜ、沖縄の基地がなくならないのか・・・
なぜ、原発がつくられるのか・・・
そういった長年の私の疑問が
矢部さんの一冊の本で解けました。
また、
なぜ、辺野古基地の工事が強引に進められるのか・・・
なぜ、再稼働されるのか・・・
そういう最近の疑問も解けます。
矢部さんは最近の本で
こういった事実を四コマ漫画にしています。

「知ってはいけない」というタイトルですが、
どうぞ知ってください。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
