秋、寒露のころ③・・・教科と狂科
以前、文藝春秋2016年5月号で「知の巨人」立花隆氏と対談しています。
そこでは、アナウンサーの筑紫哲也さんが
いったんガンから復帰したのに
再発悪化しなくなってしまったことについての話が出ています。
立花さんは、筑紫さんとかなり親しかったようで
どうしてそうなってしまったのかという件・・・。
転載は禁じられているので、要約すると・・・
臨床実験の結果をどう見せるかは
「医療側」「製薬会社側」のご都合がある・・・
腫瘍の縮小率が50%より上であれば、
コンプリート・レスポンス(完全奏功)、
下であれば、パーシャル・レスポンス(部分奏功)というらしい。
場合によっては、
20%、30%でコンプリートとパーシャルを区切るらしいのです。
高血圧も、糖尿病もそうやって数値を医療側がいじることで
「病と健康の境目」を区切られてきました。
また、母と私が読んだ
近藤誠理論について触れている個所もあります。
人はどうせ死ぬのだから、
自然に任せたらいいという考え方もありだと・・・
高齢者の前立腺がんや膵臓がんなどは
何をやっても結局ダメという場合も多いし、
手術でかえって身体を弱めるだけ・・・
という場合もあると・・・
ただ、本庶さんの場合は
すべてがそうだとは言えないとも補足されています。
私たちはいろいろな意味で
本当に賢くならないといけません。
賢いとは、いわゆる偏差値的な頭がいいということではありません。
「素頭」・・・私は子どもたちにそう言います。
「素頭」とは、自分で情報を得て
考えて、工夫、判断できる力のことです。
それには、まずは「知る」ということです。
学校で、学ぶ勉強とは違います。
テストもありません。
自分次第です。
何が正しいのかではなく、
より良いものを選ぶ賢さです。
昨日も、子どもたちと腸内環境について
私が知っていることを伝えました。
血が作られるのは、骨髄ではなく腸であると・・・
千島学説です。
こういう時、
受験の理科と、
現実の生体との違いに
彼らは驚きます。
私は続けます。
「教科」はときに「狂科」になっていると・・・
あなたたちを、どこかの方向へ誘導するために
「教科」が存在し、「狂科」であることをふせられていると・・・
大変なのは、受験用の知識と
本当の知識を区別しなければいけない彼らです。
子どもたちは、Mのハンバーガーやドーナツなど、
大人になるにつれて、大量消費社会に誘導される食生活へと
誘われていきます。
一時的にそうなる時期はあったとしても、
再びからだや食生活を考えた時に、
基本となる知識を耳に入れておくことは
とても大切だと思います。
生まれた時から、大量消費社会の中で生きている彼らには
ぜひどこかでUターンしてきてもらいたいなと思っています。
さらに、本庶さんは言います。
免疫療法のひとつ、がんワクチンは、
最初からこれは効くわけがないと思っていた・・・と
かつて、しきりに学校で勧められていた
「子宮頸がんワクチン」をどう見ればいいのでしょうか・・・
医療も、教育も、農・食も・・・
子どもたちを取り巻く大切なことは
根っこでつながり、
互いが連動して動いていくものです。
分野の枠を超えた賢い「学び」が
これほど必要とされる時代もそうないと思います。
11月に津市で本間真二郎先生の講演会があります。
貴重なお話を直接伺えるありがたい講演会です。
インフルエンザのワクチンは
この方のお話を伺ってからでも遅くありません。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
