夏、小満のころ⑫・・・権力と老害
わたしが惹かれた先生たちというのは
「先生」という職業でありながら
その前に「人間」であるということを
決して忘れていない人たちでした。
「人間くさい・・・」
一言で言えばそういうことだと思います。
先生という職業はどこかふんぞり返るところがあります。
いったい何に対してなのかよくわかりませんが
ひとつは、「権力」という言葉に行きつきます。
人に教えてもいいという権力・・・
人を評価してもいいという権力・・・
「先生」と長年言われてきた権力・・・
しかし、そのどれもが妄想にすぎません。
「先生」かどうかを決めるのは
あくまでも自分ではなく、生徒なのです。
周りなのです。
わたしのこれまでの学生生活を思い起こしても
「先生」のなかには、形は「先生」であっても
人格的にけっして「先生」と認めなかった人もいます。
そう思う「生徒のわたし」がいました。
そのときの「先生」という呼称は
あくまでも職業の問題であって、
けっして尊敬の念を伴なったものではありませんでした。
今では私も、それ相応の年になり
あの頃の先生たちを思い返すと
自分は大丈夫かな・・・と心の点検をすることがあります。
そして、本当にいい先生に出会えたな~と
ありがたい気持ちになります。
この年になっても、いまだにあの先生たちは「恩師」であり
目指すべき「何か」があります。
あの頃のわたしとあの頃の先生との問答が、
この年になってもいまも私を支えています。
過去の先生でありながら
今も私を成長させてくれているのです・・・
この年になるとだれも露骨に叱ってはくれません。
自分を成長させられるのは自分しかいなくなります。
そういう意味で、多感で吸収力の高かったあの頃に
出会ったあの先生たちは、本当にありがたい存在です。
往々にして、「権力」は年を取ると「老害」になります。
残念ながら、そういう先生に出会った経験も少なからずあります。
わたしもふんぞり返っていたら
どうか叱ってやってください。
よろしくお願いいたします。
「人間らしくやりたいナ
トリスを飲んで人間らしくやりたいナ
人間なんだからナ」 開高健
(こちらは開高健ではありませんが、仲畑貴志のトリスのキャッチコピー)
そうそう・・・2人目の恩師の先生が抜けていました。
明日はそのことについて・・・
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
