十年、をちこち・・・54
一日一食の食事が
もう食事という形ではなくなり・・・
一日にクラッカー数枚とか
野菜サラダ一皿とか
ごま豆腐一丁とか・・・など
そんな風になっていきました。
一番驚いたのは、
「食べないと死ぬ」と思っていた日ごろの自分の意識が
「食べなくても死なない」と意識がかかわることで
食欲の大半を消すことができる事実を知ったことです。
人間の意識の不思議さを知りました。
われわれが、
自分でつくった意識で自分を縛っているさまを体感しました。
つまり、食欲の正体は、
「食べないと死ぬ」という意識だったことが分かったのです。
これは大収穫でした。
身体の変化も大きかったです。
まず、体から排泄されるものすべてのにおいがよくなりました。
汗、便、尿・・・すべてとてもいい匂いになりました。
当時はダンスもしていましたので、
硬かった私の体が柔らかくなっていくのがわかりました。
知覚も変わりました。
一番驚いたのが、物が落ちる気配を察知して
手を差し伸べて先回りして受け取ることができました。
塾の子供たちの机間巡視をしているときに
消しゴムが落ちるのを何度も手で受け止められるようになりました。
授業中ですから、子供たちの手や体はそれなりに動いていましたので
「落ちる」という気配(波動)は、他の動きの波動とは少し違うのかもしれません。
そして、自分でも驚いたのが、空気の粒子がみえたことでした。
空気中の何の粒子かはわかりませんでしたが
いま、少し調べてみると・・・
仮に、水の分子だとして
水の分子約0.38nm(ナノメートル)(0.1nmとか0.2nmという記載もある)
たばこの粒子約200~500nm(ナノメートル)
※1μmは千分の1mm(ミリメートル)。
だいたい千分の一の粒子をみていることになります。
わたしたちは森林などでマイナスイオンを感じることができます。
おそらく呼吸や皮膚など、体のすべてを使って感じます。
視覚をつかさどる「目」のみで感じることはまずないと思います。
不食をめざすと、「見える」が「観える」に変わるのでしょう。
体重は、十数キロやせ、
見るからにやせ細っていきました。
周りの人や子供は、
「先生大丈夫か?」
「何か変な病気になっているのでは・・・」(笑)
と心配されていましたが、
本人はいたって平気・・・
身体も軽く、すこぶる調子が良くなりました。
結局私は、毎日何かひとかけらは食べていましたので
「完全な不食」にはたどり着けませんでしたが、
いろいろと十分収穫がありました。
そして、一か月ほどの私の不食が終わりを告げます。
ある日、体重計に乗った時の心の声でした。
「このままで大丈夫か?」
この不安と恐れの声ひとつで
すべてが変わりました。
ここから学んだことは、
いかに自分の奥から聞こえる不安と恐れの声が
私たちの行動をいかに制限してしまうか・・・
最後に学んだこのことは
わたしにとっては、ものすごく大きいことでした。
不安、それが自分にどう働きかけるのか・・・です。
そして、
別の見方をすれば、私の体が生命維持のために届けた
不安という装置(役目)だったのかもしれません。
そこからわかることは、
「不安も恐れも決して敵ではないこと」
不安も恐れも
よくぞ出てきてくれたと親しめば
怖いものでもなんでもなくなります。
よくスピリチュアリストが
地に足を付けていないで
不安とか恐れを手放せというのは
そういった意味で少し違うと思います。
やたら目ったら手放すことだけ気張っても
44・45話の振り子の原理と同じで
永遠に「不安や恐れ」から抜けだけないループにはまり込みます。
本当に大収穫でした。
これらの実体験をもとに
子どもたちに言うこともさらに確実に変わっていきました。
theme : スピリチュアルライフ
genre : 心と身体
