令和buzz22・・・謎のお叱り
大変憤慨して私のところにやって来ました。
見せてくれたのは、
赤の添削が書かれた作文でした。
それは、大学進学に当たって
なぜその大学へいって、
その後なぜそういう職業につきたいのかを
掘り下げる作文でした。
その生徒は、
教育学部にいって発達障害について学び
将来教職もそこに携わりたいという大筋があるのですが、
こんな内容を書いていました。
「その動機になったのが塾の先生(わたし)」
「今の学校、特に高校では、
発達障害の生徒に対して十分対応できているとは思えないので、
そこを学びたい・・・」と。
するとそれを読んだ先生は、
火がついたように怒ったそうです。
「学校ちゃんと対応している!」と・・・???
謎のお怒りポンチだったそうです。
ちなみに、その子が通う学校には
特別支援学級はありません。
高校というのは、義務教育でないという理由だけで
特別支援学級や通級指導学級がほぼありません。
ちなみに、義務教育いうという理由だけで
これらの学級を設定しなかったり
合理的配慮がなされないのは不適切です。
(文科省に確認済)
「三重県特別支援教育推進基本計画 」
平成27年3月
三重県教育委員会
➡三重県特別支援教育推進基本計画
にもこう書かれています。


もちろん全国を探せば、そういった
プロジェクトも進んでいるところもあるでしょうが、
私たちが住むこの県の公立高校では
ほぼ聞いたことがありません。
うちの塾には、小中高あわせて、
その発達障害の生徒がチラホラといますので、
その生徒も、そういった問題意識と、
それを解決したいという希望を持ったのでしょう。
謎の怒りはまだまだ続きます。
まず、その先生は、
学校はちゃんとしている!
先生だって発達障害のことはよく知っている!
(これは以前もあったそうだ)
そして、こういった動機を持ったきっかけが
塾の先生(わたし)だったことが
露骨に気に入らなかったようで、
何で学校の先生からじゃないのか!と
これまた謎の突っ込みが入ったそうです。



その生徒は、一教師の問題を指摘しているのでもなく、
あくまでもシステムとして、高校進学の選択の狭さ、
入学後の学びにくさと取り上げたのにも関わらず、
一方的に価値観を押し付け、
了見の狭い解釈で生徒の考えや希望を傷つける・・・
大学で学びたいと思う内容は、
今の社会が追い付いていない問題や
これからの人々に必要だ願ったことから生まれるもの・・・
その生徒は、日々の観察から
そういったことが必要だし、
やってみたいと思ったわけだ。
そこを受け止めることから始めるのが
私たち大人の役目・・・
わたしなど、その生徒は実に立派だと思うが、
学校を一番と考えない生徒は
どうやらその先生には気に入らないようだ。
ちなみ、
なぜ塾なんか行ってるんだ、
学校でちゃんとしている・・・と
ここでも謎の攻撃をされたそうだ・・・
最近の先生たちの、不寛容、不勉強、不支援、には、
ホント閉口してしまいます。
(もちろん全員ではないが)
完全に目標を失っています。
目標?
シンプルです。
日頃の教科指導や進路指導を通して
生徒や親御さんを励ます、力になる・・・でしょう。
つまり、生徒子どもの未来を描くこと!!!
それしかないでしょう。
学校が一番とか、
先生たちはちゃんとやってるとか、
そんなことを主張して
生徒たちの心をねじ伏せて
いったい何になるのでしょうか・・・
どんな職業にも、光と闇がある・・・
その闇を、少しでも光に変えようとする生業・・・
それが働くということ・・・
そんな単純な真理さえわからないとは・・・

なにより、生徒を自分の価値観の範囲に
無理やりねじ込もうとする行為は
幼いを通り越して、一種精神の蹂躙です。
・受験前に言った不用意な一言で、
生徒が精神的に壊れ追い込まれる
・道徳の時間に、自分の子供の写真を見せて喜ぶ
・生徒が面接の練習準備を早くしたいと、
面接原稿を書く資料をお願いすると、
「なぜお前だけ特別に早く用意しなければいけないのか!」と
言われる始末・・・
これは最近実際に学校であった出来事です。
ちなみに最後の生徒の中学は、
毎年12月にすでに配られるのに、
今年だけ1月になると言われたからです。
その生徒は覚えるのが苦手で、
冬休みの間にただ早めに準備したかっただけです・・・
なのに・・・です。
少し前にもあげたこの本に、
支援と伴奏がうまい人
=学校の先生がもっとも苦手なこと
というリストがありました。
1 「勝ち」「負け」にこだわらない
自分の意見が否定されようとも、
自分が否定されたわけではないと考える。
「~そういう見方もあるよね」
「それはいいねぇ」
「それは気づきませんでした」
2 「事実」に基づこうとする力
ファクツ
エビデンス
仮説、仮説に基づいた結論、犯人探しを否定
3 「あるべき論」を振りかざさない
4 「最終ゴール」を忘れない
5 「最終ゴール」に到達する努力を惜しまない
どうでしょう・・・
これらは、
発達障害如何にかかわらず、
そして、先生だけでなく、
親御さんにもいきる知恵ではありませんか?
なぜ、
そう考えたのか、
ゆっくり聞いてあげることぐらいしましょうよ・・・
いつのまにかかかっている
脅迫尋問病・・・
ちがうでしょ!
なんでそうなるの!
そんなことが口癖になっていませんか?
大人が子供を潰すこともあることを、
私たち大人は、真剣に反省しなければいけません。
歯衣なし宣言200123

樹下石上202・・・微かだが大きな希望
彼からラインが・・・
山本太郎さんの動画を見て
すごく感動したから先生も見てほしい!と・・・
若者は気が付いています。
政治のことはとんと疎く
見てきた時間も経験も少ないのに
何となく、しかし確信をもって
山本太郎のような大人は見たことがないと・・・
ましてやこんな政治家なんていないと・・・
民間試験、記述式試験の問題・・・
「身の丈」発言が結果的に
高校生やそれにかかわる大人たちの奮起を促した・・・
現政権の腐り具合は、
モリカケやデータ改ざん、ご都合主義だけでなく
伊藤詩織さんの事件、
民間記述試験、
桜問題・・・
本当に多岐にわたっています。
そして一貫してわかるのは、
政権の、またそのお友達にとって
都合の悪いこと、利益にならないことは
司法、立法、行政・・・三権のあらゆる機関、人力を使って
隠され、捻じ曲げられ、忖度され、ばれても
わけのわからない論理で開き直る・・・
そういうことです・・・
それでも、彼らを信任するという人もいましょう・・・
他に選ぶ人がいないという消極的選択で選ぶ人もいましょう・・・
それはそれで理由があることですから
私がとやかく言えるものではありません・・・
しかし
「本当にそれでいいですか?」と
問いかけることだけは続けたいと思います。
「そんな理由で自分を納得させられるんですか?
私たち、このままでいいんですか?」
映画新聞記者 吉岡エリカ(シム・ウンギョン)の台詞
2019年、私たちに問われたテーマはこれだったと思います。
そして、高校生のほうが大人より早く目覚めたということ・・・
➡2019.9 入試改革中止求め高校生らデモ 文科相は「実施に全力」
大人の私たちが、出遅れるわけにはいかないじゃないですか・・・
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体
樹下石上166・・・すごいぞ高校生!
それを発信している「人」に興味がわくときがある。
一連の民間試験問題で、発信を続ける高校生たちだ。
まず、8月1日、
東京都港区の日本学術会議講堂で開かれた、
高校の国語教育をめぐるシンポジウムでの出来事・・・
➡英語民間試験「中止」「延期」が9割 高校生が直訴する異常事態
都内の私立高校2年の男子生徒(17)の発言・・・
「高校生です。当事者不在の議論に疑問を感じます。
高校生の生の意見を、文科省のトップや幹部に伝えてください」
「高校生です。当事者不在の議論に疑問を感じます。
高校生の生の意見を、文科省のトップや幹部に伝えてください」
「(友達と)議論を聞いているうちに、
文科省の人に思いを伝えずにはいられなくなりました。
場違いかなと、少し思いましたけど」
発言の場がない高校生が、やむを得ず
関連のあるシンポジウムにやってきて発言・・・
最後は、場違いな無礼を詫びる・・・
完璧である・・・
文科省が延期を発表した後の
高校生の記者会見もしっかりとしている・・・
➡民間試験延期で高校生記者会見
そして先日はこちら・・・
➡採点ばらつき「公平性欠く」 高校生ら再現実験
自分たちで自己採点の再現実験をし、
エビデンスを用意して、文科省で発表した。
感情だけでなく、客観的な資料で
事態を動かそうとする見事な行動力だ。

この実験、首都圏の高校生グループが、中高生や教師らに
インターネット上で呼び掛けて実施したそうだ。
教師らはもちろん、これに協力した中学生にも
こころから拍手を送りたい。
インターネットやSNSは、知の民主化ツール。
これらはまさに、高校生らによる一種の革命といえる。
本来なら文科省が制度決定の前にしなければならない実験・・・
いったいどちらが役人なのか・・・
実に情けない・・・
「よりよい試験へ改革するのはいいことだが、
十分準備して実施するべきだ。
いったん立ち止まり、当事者の声を聞き入れて」
この17歳の生徒などは、譲歩までしつつ諭している・・・
これまた完璧・・・
お上の皆さん・・・
中学生でも、高校生でも、
彼らを見くびるとえらい目にあいますよ。
彼らは核心をつかむ能力が大人たちより優れています。
大人たちが抱える
しがらみや不必要な恐れを持たないからです。
そして何より、ハートで動く・・・
まっすぐ真実に向かって行動する心が
彼らを突き動かすからです。
お上の皆さん・・・
今回はあなたたちの負けです。
当事者意識はもちろん、
準備も、制度も、ハートも、どれも高校生に負けています。
素直に認めましょう・・・
そうして、民間記述試験全般を中止して
一からやり直してください。
彼らのハートに応えてあげてください。
それが、あなたたちの矜持を守るせめてもの術です。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体