春、清明のころ⑫・・・旅と和菓子屋
日本の和菓子の始まりは、垂仁天皇の命で田道間守が
不老不死の理想郷に赴き、10年の探索の末に
非時具香菓(ときじくのかくのみ、橘の実とされる)を持ち帰ったと記されており、
これによって果子(果物)は菓子の最初とされているらしい。
現在、田道間守は菓祖神とされている。
Wikiより
あちこちドライブに行ったり、旅に出た折り
時間がゆるせば、地元の和菓子屋に寄ることがある。
大型のお土産物屋にはない
大量生産されていない本当の地元菓子に出会えるからだ。
先日いった淡墨桜の帰り道、
山県市を通って、関市へ抜けた。
そばや助六でお蕎麦をいただいてから
商店街を走るとふと目に留まった和菓子屋があった。
どこの和菓子屋に入るかは、一瞬の直観である。
さっそくUターンをしてその和菓子屋へ・・・
➡関市 虎屋
さすが、円空の入定地・・・
この地ならではのお菓子があった。

そしてもうひとつ、桜餅・・・
桜餅はこの時期いろいろなところで見かけるが、
ここのはちょっと変わっていておいしかった。
和菓子は「餡」がいのちというが、
ここのこし餡は、本当に上品な味わいでびっくりした。


お店の人にとっては、わたしたちは一見さん・・・
それでも、常連さんのように丁寧にやさしく商品のことを教えてくれた・・・
一期一会・・・
茶道と必ずセットになる和菓子の世界・・・
そういったこともあってか、
旅先の和菓子屋で「ハズレ」に出会ったことがない。
虎屋さんのHPにこうある・・・
むかしむかし、あたらしい。
お菓子は昔から日々の営みの中で、様々な行事や節目に際し、
おもてなしやお祝い、また供養など、人々の思いを表現し、
心をつなげる存在として大切にされてきました。
それはもちろん、今も同じです。どれだけ時代が移り変わっても、
幸せを願う私たちの心は変わりません。
ただ、そういった慣習が徐々に簡素になり、
その気持ちの伝え方が変わってきていることも事実です。
古くからあるものを現代に対応しながら、
新しいものとして受け継いでいくとともに、
その心がより豊かになる、美味しくて、楽しいお菓子を、
関市虎屋はつくり続けていきたいと思っています。
このHPの通り、一期一会の私たちに
窮屈な思いをさせないお店の方の配慮に感服いたしました。
あと、最近行ったところでは犬山の「若松屋」・・・

桃のお菓子が有名です。
また、奈良に数店舗ある「天平庵」もおすすめです。

天平庵は、コーヒーやお茶が無料でいただける
イートインコーナーもあります。
和菓子と人、そして歴史・・・
そうそうたくさん行ったわけではありませんが、
そういったものに思いをはせながら和菓子をいただくのが
旅を数倍楽しくするささやかな私の方法です。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体