春、立春のころ⑥・・・発達凸凹と脳の萎縮
いわゆる発達凸凹のグレーゾーンや
そうかもしれないと推察できる生徒の幼少の頃のお話を聞いていると
高い割合で、家庭の中に何らかの「暴力や暴言、DV」が存在する。
(もちろん、そういった状況がない場合もある。)
この「暴力や暴言、DV」はの脳を萎縮させたり、
膨張させたりして、脳そのものの形を変えることが
最近の研究でわかってきている。
具体的には、
「子どもの前での夫婦喧嘩」
「心ない言葉」
「スマホ・ネグレクト」
「きょうだい間の差別」
などです。
ADHDは、生まれつきのもの(日本の見解)であるのに対して、
こういったっ環境で育つことで、実際に脳が変わってしまい
発達凸凹と同じ症状が出る子供たちのことを
第4の発達障害「愛着障害」と名付けられています。
実は意外なのは、教育に熱心すぎる家庭環境にも
同じような傾向が生まれることもある。
発達凸凹やグレーゾーンの生徒と実際に接していて
そして雑談の中で彼らの幼少期を尋ねてきて
つくづく実感するのは、いかに3歳までの家庭環境が大切かということです。
共働きがだめとか
親は感情を出してはいけないのかとか
そういうことではありません。
親も人間ですからストレスを抱えます。
そういった親のゆき詰まりを
周りの別の大人がカバーできる社会環境があれば
ずいぶんと違ってくるのです。
おばあちゃんやおじいちゃん
近所のおじちゃんやおばちゃん・・・
そういったつながりで子供を救えることはたくさんあります。
一人の子どもをゆったりと育てる環境を奪い続けた
経済優先の社会にも大きな原因があると思います。
一人の若き女性(母親)に
経済も子育てのすべての重荷も背負わせる
今の日本を考える必要があると思います。
たしかに、働きたいという女性に対して
保育所を無料にするということも大切かもしれませんが、
そんなことよりも、母子が経済的な心配がないように
安心してゆとりを持って一緒にいられるように
共働きするのと同様の資金援助を無償で提供することの方が大切だと思います。
経済的な柱にもならなければいけない・・・
子育てもちゃんとしなければならない・・・
そんな自己責任ばかりを押し付ける社会では
到底子供たちを守れないと思います。
虐待によって子供を殺めてしまう親の本当の問題は
ほとんどが経済的な理由なのではないかと思います。
そういう点では、愛情障害によって
子どもたちが傷つくのは
私たち大人がどんな社会環境を作っているか
お金をどうとらえているのか・・・
国がお金をどう使っているのか・・・
そういうことに尽きると思います。
86%が生活が苦しいと答えている
母子家庭のご家庭は、もっと深刻です。
国会の予算委員会で、真摯に尋ねる質問になかなか答えず、
へらへらと笑いながら言葉を聞く国会議員には
つくづく本質が見えていない・・・本当に哀しい国です。
theme : 気付き・・・そして学び
genre : 心と身体