「今の世界を良くできるのは今を生きる人達だけ」 ~’17.9月最後の宙結び随想~
みんなに共感してもらえる「共通の目標」を
政府が示すことは難しくなっている。

この言葉は 今年の5月
経済産業省若手の有志グループが出したレポートの一説です。
レポートのタイトルもすごい・・・
「不安な個人、立ちすくむ国家 ~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」
「生き抜くか」という言葉は 弱肉強食を思わせて
いささかふるいが 素直に力作だと思う。

一億層活躍とか
人づくり革命とか
中心的政府が作るスローガンより よほどいい。
今の時代もはや
一億層活躍ではなく 「みんなちがってみんないい」なのだ。

フィンテック、AI、シェアエコノミー
クラウドファンディング、ベーシックインカム、仮想通貨・・・
いままでの既存の、
いや既得権や中間マージンで潤っていた人たちが
本当に慌てふためいている。

おそらくこれからは・・・
政府がこういった先駆者たちに追いつく時代はもうこない気がする。
不自然な規制や不安を煽ることで その足を止めようとする
古いやり方がもう通用しなくなってきている。
それは政府だけにとどまらず
今後は病院や学校など
近代がつくり上げてきたあらゆる組織で
急速に起こってくるだろう。
これまで「これが価値があるものです」って基準を全体が共有しながら進めてこれたが、ネットの普及後に多様性あがり過ぎて価値の基準がバラバラになり、それぞれが独自に成り立つようになってきた。
— Katsuaki Sato (佐藤航陽) (@ka2aki86) 2017年9月13日
創造性の高い仕事が社会の中心になるから、親より子の方が正しいと思う。『ベスト3は、ITエンジニア・プログラマー、ゲームクリエイター、YouTuber』/「なりたい職業はユーチューバー」中高生の意識が物語る暗い未来 https://t.co/pIP9fWZpRH
— Katsuaki Sato (佐藤航陽) (@ka2aki86) 2017年9月15日
目線をずっと庶民のほうに引き寄せて考えるに
そのちがっているひとりひとりが
ふっと何かを願った場合
ゆっくりと自然に それがすすんでいくのがいい・・・

政府はもう追いつけないのだから
よいものを しっかりと 暖かく
そして、あとからゆっくり支えてくださればよい。
そして個人は不安にならなくていい。
「社会は厳しいもの」ではなく
「社会は温かいもの」なのだ。
それを信じられるかどうかだけなのだ。

個人が自分の身を守ることだけに
人生の大半の時間を費やしたり、
強制的同意の中の発達や発展など
いきぐるしくて仕方がない。
就活を続ける卒業生を見て
この息苦しさに一石を投じたくなったのが
宙結びであり、笑市であった。
「愛される市」ではなく
「こちらからすすんで愛する」市なのだ。

「愛される」は評価を気にすることである。
その評価を資本に変えるのが古い資本主義である。
あらかじめ 何かを狙って付き合ってみたり
「いいね」をねだる経済に わたしはほとほと辟易としている。

その古い資本主義に別れを告げて
自ら経済を選び 立ち上げ
自由で能動的な「なにか」を提案したかったのだ。
そして あきもせず これからも提案し続ける。

「経済は選べる」
これはわたしが尊敬する佐藤航陽さんの言葉だ。
トリクルダウン(富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる(トリクルダウンする)とする経済理論または経済思想)なんて待っているうちにわたしたちは死んでしまう。
そうでなく 今までにないその車輪を
いっせいのせ!で動かそう。
もちろん それぞれちがったやり方で・・・

ひとつが終わったのに
わたしの中ではもう何かが始まっている。

(夏を惜しむように ほんの数日前に咲いた睡蓮)
このまちの一隅で
わたしたちは これからも花を咲かせると思う。
わたしが生きるというすべての場面で、
そして それに賛同してくださるすべての方々とともに
これからも 咲き続けようと思う。

これまで支えていただいたすべての方々に御礼を申し上げます。
ありがとうございました。
そして これからも一緒に咲き続けましょう・・・
「今の世界を良くできるのは今を生きる人達だけ」
佐藤 航陽
これからも どうぞよろしくお願いいたします。
theme : いのちあるものが いのちあるように
genre : 心と身体
こころの原初風景 ~17.6月宙結び随想~
人とお話し、
笑い合い、
楽しく過ごしたいという
心の原始心理がある。

その原始心理が実現する場を
心の原初風景という。
こころが通い
知らずに労わりあったり
わかりあったりする風景には
そよ風が吹き
緑がそよぐ・・・
手前味噌で恐縮だが
5.6月のAddCafeは
本当にそういう場所になる・・・
わざとらしく集めるのではなく
集まってくださる皆さんとそういう時間を過ごすのは
ある意味とても贅沢だといえる・・・

最近は
※1「伝えたいことを持っている人が
小さな単位で食べていける仕組み」がつくりやすくなったり、
※2「興味を持った人が
表現者をしっかり支える小さな世界」を作っていくことが
可能になってきている。

たとえば、クラウドファンディングで有名な
CAMPFIRE経済圏というのは 本当に興味深いです。
他にも ネットでは賛否両論、ほんといろいろな仕組みがあります。
これからは、自分たちがどんな経済圏で生きていこうとするのかを
選べる時代がもうそこにありますし、
いまもつくられ続けている。
Synapse
note
VALU
これらすべてに喧々諤々の意見が存在するが
とにかくすごい時代に生きていることには変わりない。
少なくとも わたしたちがいままで小中学校や高校、大学では
教えてもらった方法ではない経済圏が そこにはある。

しかし、一方で
まだ何者でもなく
大した目標もなく
大げさなことを言えない普通の人間にとって
それすらも重荷になり、取り残され感もある。
しっかりとしたプロジェクトなんかなくても
狙いもなく その意気込みに見合うゴールなどなくっても
なんとなく そこに集まって
なんとなく 自分を確認してる時間て
これまたすごく大切なんだとも思う。

そういう一種 無責任で
脱力的に 過ごしたい放題で
思いたい放題で いいたい放題の空間も
生の人間にはすごく必要なんじゃないだろうか・・・
ネットにつながることも つながらないことも
選ぶことも 選ばずに放置することも
それもそれぞれが 一つのこころの原初・・・
そういう ちいさなズレも
置き去りにされないやさしい世界ができたらなと思う。
今月の宙結びはそういう意味で
わたし自身が 自分と
今おきつつある世の中の現象を見つめた時間になった・・・

今月もありがとうございました。
また来月お会いしましょう・・・

※1・2引用

評価と贈与の経済学 [ 内田樹 ]
theme : ありのままの自分になるために。
genre : 心と身体
tag : クラウドファンディング